ファイルシステムのバックアップ
〜システムファイル編〜
0.改定履歴
- 1998.02.18 初版
1.はじめに
このドキュメントは,Solaris2.5.1で,システムファイルのバックアップを行なう方法を示す物である. よって,予め通常のファイルシステムのバックアップ(ダンプ)方法について熟知している事を前提とする. 具体的には,ドキュメント「ファイルシステムのバックアップ 〜ufsdump & ufsrestore〜」とドキュメント「mtコマンドでテープの操作 〜テープの早送り&巻き戻し〜」の事である.
2.バックアップ対象のパーティション(スライス)について
Solarisでは,1つのハードディスクを0〜7の計8つのパーティションに分割する事が出来る. これはOSの導入されているディスクでもデータのみのディスクでも変わりない.(詳細はドキュメント「Solarisのディスク関係」の「スライス」を参照)
この8つのパーティションの中で,以下の2つのについては特殊な用途なのでバックアップ対象にはならない.
スライス名 | 用途 |
---|---|
c0t0d0s1 | スワップが格納される. |
c0t0d0s2 | ディスク全体を示す論理スライス. |
3.シングルユーザモードにする
バックアップを行なう前に,シングルユーザモードにするべきである. これは,バックアップ中のファイルにアクセスされないためである.
# init 1 |
起動時のシングルユーザモード起動については,ドキュメント「bootコマンドあれこれ」を参照する.
4.テープに連続してバックアップする
1つのパーティションをバックアップしたら,テープを巻き戻さずに追記する必要が有る. そのためにテープデバイスをNo Rewind(巻き戻さない)にしなければならない.
No Rewindオプションについてはドキュメント「テープデバイス /dev/rmt/0」の「テープを巻き戻さないデバイス」を参照する.
5.手順
前述で説明した事を踏まえて,OSの導入されたハードディスクのバックアップを行なう.
以下の例では,統べてのスライスにデータが入っている物として,順次コマンドを入力している.
init 1 ufsdump 0fc /dev/rmt/0n c0t0d0s0 ufsdump 0fc /dev/rmt/0n c0t0d0s3 ufsdump 0fc /dev/rmt/0n c0t0d0s4 ufsdump 0fc /dev/rmt/0n c0t0d0s5 ufsdump 0fc /dev/rmt/0n c0t0d0s6 ufsdump 0fc /dev/rmt/0 c0t0d0s7 init 6 |
- init 1にてシングルユーザモードに移行.
- スライス0,3,4,5,6をテープにNo Rewindにてダンプ.
- スライス7は普通のデバイスでダンプ(つまり終了後巻き戻される)
- init 6でマルチユーザモードへ復帰