DiskSuite4.0でRAID5環境を作る
〜事前作業〜
0.改定履歴
- 1997.10.20 初版
1.はじめに
このドキュメントは,Solaris2.5.1でDiskSuite4.0を使ってRAID5を実現する手順を示す物で,一番最初の作業となる.
まず,事前にドキュメント「RAID」を参照し,“RAID5”を理解しておく. また,作業に際してはDiskSuite4.0をインストールしなければならない. インストール方法についてはドキュメント「Solstice DiskSuite4.0インストール」を参照する.
2.RAID5化計画
今回の作業では,ハードディスク5本を用いてRAID5構成を取る.
このハードディスクは,全て同じ容量とする. できれば同じメーカのドライブを用いた方が良いかと思われる.
このドキュメントで用いるディスク構成を次の図で表す.

ディスクは当然全てSCSIだが,SCSIコントローラが2系統あり,図では次のように示されている.
- C0系
- 内蔵ハードディスク
- C1系
- 外付けハードディスク
ここでは1本の2ギガバイトのハードディスクを5本用いてRAID5にする. よって,最終的な容量は,次の式に等しくなる.
3.ディスクの状態について
今回利用するハードディスクは,次のような状態である必要がある.
- マウントされていない状態
- 状態データーベースを保存するためのパーティションが必要
これを満たすために,次の処理を行なう必要がある.
3.1.マウントを外す
対象となるハードディスクc0t1d0,c1t0d0,c1t1d0,c1t2d0,c1t3d0について,もしマウントされている状態であれば,それを解除する.
解除するには,/etc/vfstabファイルを修正し,コメントアウトしておく.
3.2.状態データベース用のパーティションを作成する
DiskSuiteでRAID5構成にするときに,そのハードディスクの内容を管理するための管理データベースがある. それが状態データベースである.
詳細については,ドキュメント「状態データベース」を参照する.
ハードディスク内に,この状態データベースを保存しておくパーティションが必要である. よって,formatコマンドによって,このパーティションを作成する.
今回の場合は,次のように状態データベース格納用パーティションを作成する.
- スライスは0番を用いる
- 容量は5.12M(1024kbyte×5)
- 各ドライブに1つ
- 状態データベース以外のデータ領域は,スライス7に設定する. これをRAID5で利用する領域とする.
- あまった全領域をスライス7に割り当てる為には,formatコマンドでパーティションを作成する際に,"All Free Hog"を7と設定する.
また,パーティションの切り方については,ドキュメント「Solarisでのパーティションの切り方」を参照する.
以上のように,対象となる5台のハードディスクすべてに適用する.