特殊なIPアドレス

０．改定履歴

• 1997.10.06　初版
• 1998.02.17　ブロードキャストアドレスの0と，プライベートアドレスについて追記
• 1998.02.18　Windows95のブロードキャストアドレスの情報追加
• 1998.05.01　ブロードキャストのポート情報追加

１．はじめに

　このドキュメントは，IPアドレスでの特殊な使い方が予約されているものに対して説明を行う．

２．ループバックアドレス

　ルーティングアドレスとは，自分自身を差すIPアドレスである．　UNIXではLocalhostとして/etc/hostsファイルに定義されている．

　自分自身を示すIPアドレスで，127.0.0.1の事である．　このIPアドレスはネットワーク上に存在しない．

　ネットワークカードのテストを行うときに使う．

３．ブロードキャストアドレス

　NETBEUIなどは，そのプロトコルの性質上，ブロードキャストでなりたっていると思う．　TCP/IPの世界でブロードキャストするには，このアドレスを利用する．

　ブロードキャストアドレスは，255になるものである．

　つまり，１つのネットワークセグメント111.111.111.xxxに対してブロードキャストさせるときには，111.111.111.255に対してメッセージを送る．

　また，１複数のネットワークセグメントに対してブロードキャストさせるときには，そのネットワークアドレスまでを255で埋める．　たとえば，111.111.255.255とすると，111.111.xxx.xxxに属する全てのマシンに対してブロードキャストが行われる．

　ブロードキャストアドレスでは，255の他に0も使える．　つまり，１つのサブネットでは最大255のIPアドレスを降ることが出来るが，0と255のブロードキャストアドレスと，IPルータが持っているアドレスの１つ，つまり３つのアドレスは予約されることになる．(サブネットの切り方によって，最大数は変わる)

　ちなみに，NetNewsで得られた情報だと，Windows95はブロードキャストアドレスとして255を使っているようである．(all1を使っている)

　ルータがブロードキャストを転送する為には，UDPポートの137と138のプロードキャストフレームの転送がルータ上で有効になっている必要がある．

４．プライベートアドレス

　プライベートアドレスとは，「そのLAN内なら勝手に使って良いアドレス」の事である．

　これらのアドレスは，絶対インターネット上には存在してはいけないアドレスと定義されている．　これらを用いるために，NAT(Network Address Translation)やプロキシがつかわれる．