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Linuxは本当に使えるのか?2004夏

Linuxは本当に使えるのか?2004夏


0.改訂履歴

  • 2004.08.01 新規作成

1.はじめに

 このドキュメントでは,前回「 Linuxは本当に使えるのか? 2004冬」と前々回「 Linuxは本当に使えるのか? 2003夏」の続編です.

2.RedHatの一人勝ち?

 これまで書いてきたのは,ずっと身近なところで起こっている出来事とその所感なので全世界的な動きについて特に意識しているわけではありませんが,やはりRedHat陣営の勢力が拡大しているようです.

 対抗馬とされてきた4社合同陣営のUnitedLinuxは,事実上機能しなくなっているからです.

 今年の冬の時点でかなり無理めな感じでしたが,Microsoftがのし上がったのと同じように周りが勝手に崩れていったという感じですね.

 この状態をUnited Linuxの団体発足時から予測している見方もあったようです.

3.SuSE Linuxは?

 前回,United Linux陣営から独立し,Novellが買収したSuSE Linuxですが,日本でもやっと発売されました.

 また,日本法人としても次のような声明が出ています

 ここでは,2003年6月末に,日本法人社長が「IBM,hp,DELLと契約した」という話が載っていて約1年経過しています.  各メーカの企業サイトを見る限り,SuSEを積極的に導入している感じは見られませんが,資本をだしているIBMは,ちょっとだけラインナップに入れている感じがします.

 販売価格については,パソQによるとデスクトップ用が14000〜23000円程度で売られていますが,サーバ版は値段がどこにもありません. 某ベンダーに調査してもらったところ,Standard Serverが6万円,Enterprise Serverが12万円程度で,RedHatの同等機能エディションと比べて3〜5万円安い価格設定になっているようです.
 また価格についてはサーバ版はCPUライセンスだそうで,CPUが増えると価格が変わるようです.

 しかし,あまりにも使われていないので,次のような特徴があるでしょう.

  • このOS独自の技術情報がない
  • このOSを狙ったセキュリティアタックの可能性が低い.

 んーで,もとりあえずノベルのWebサイトがリンクエラーやら,U.S.のサイトへリンクされたりとかで,要はメンテもチャンとされていない感じがあって危ないのでは?

4.最近の問題点

 うちの会社では,約3年前にLinuxの積極採用を始めました. その当時はRedHat 6.2でしたので,うちの会社には次のようなバージョンのバージョンのRedHatが存在します.

  • RedHat 6.2
  • RedHat 7.1
  • RedHat 7.2
  • RedHat 7.3
  • RedHat Advanced Server 2.1
  • RedHat AS 3.0
  • RedHat ES 3.0
  • RedHat WS 3.0

 ここでRedHat 8.0とRedHat 9.0が無い事が疑問でしょうかね? まず,時代時代で各サーバ上で稼働する標準Webサーバ構築セットを持っているので,OSが変わる都度それを更新しなければなりません. 現在はRedHat 7.3でその標準セットを止めています.

 しかし,その標準セットも,そろそろ更新しなければならないかもしれません. 既に新しく買うハードウェアはRedHat7.3をサポートしていないのですが,これまでは無理矢理動かしていたけどもそろそろNGが出そうです.

 主に問題があるのは,インストール時のドライバがサポートされていないことです. サーバ用途ではRAIDカードとネットワークカード,デスクトップ用途ではディスプレイドライバでしょうか.
 サーバ製品を見ていると,ディスプレイカードはあまり重要視されていないので,ATI Mach64が搭載されている事が多いので,さほど問題にはなりません.

5.RedHatのリリース日

 すでに,最新版のRedHatは有償版しか無いわけですが,リリースの歴史を追いかけてみます.

 以下のFTPサーバにあるリリースノートファイルの日付やレッドハット社のプレスリリースを元に調査しました.

RedHatの最近のリリース日とサポート終了日
バージョン リリース日 サポート終了日
RedHat 6.2
2000.04.22
2003.03.31
RedHat 7.0
2000.08.27
2003.03.31
RedHat 7.1
2001.04.05
2003.12.31
RedHat 7.2
2001.09.09
2003.12.31
RedHat Advaned Server 2.1
2002.06.07
2005.03.31
RedHat 7.3
2002.06.13
2003.12.31
RedHat 8
2002.09.10
2003.12.31
RedHat 9
2003.04.18
2004.04.30
Fedora Core 1
2003.11.05
Fedora Core 2
2004.05.18

 だいたい半年に1回リリースされているようで,RedHat9等はリリース後サポート完了まで1年という強硬手段にでていますね.

 Windwos2000が,まだ購入できて最新ハードウェアでも動作する現状をふまえると,このRedHat戦略は決してローコスト運用が可能なソリューションではありませんね.

6.まとめ

 企業ユースで考えた場合,「Linux=RedHat」という図式になってしまいました. つまり,ミニMicrosoft化と言っても過言ではないでしょう. そして,本当のTCO(Total Cost of Ownership)で見ると,Linuxというのは疑問が残る状態というのが現在のステータスではないでしょうか.



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