広域LAN,広域Ether,広域イーサーネット
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- 2004.09.18 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,広域LAN,広域Ether,広域イーサーネットなどと呼ばれるWide Area Networkについて説明する.
2.広域LANとは
- Ethernetの機器を組み合わせた大規模ネットワーク.
- 1つのLANが100kmと言うことも珍しくない.
- 1つの物理ネットワークを複数LANに分割するVLAN(バーチャルLAN)技術を使っている.
- LANとサービス網にあるスイッチで,専用タグを付与することでVLANを構成している.
3.専用線の広域LANの違い
- つながり方を図解で観て確認してみる.
- 専用線の場合,通信したい拠点毎に回線接続が必要になる.
- 上記の例の場合では,大阪支店が引っ越しするとなると,神戸支店まで影響が出るため,ネットワーク構成の変更が大規模になる可能性がある.
- また,中央に位置する「ネットワークセンタ」の設備は,他拠点のトラフィックの影響を受け,自身が使う以上の設備の増強が必要になるかもしれない.
- 一方広域LANを使った場合,近くの拠点に接続することで柔軟に接続することが可能である.
4.IP-VPNとの違い
- 同じような目的のIP-VPNとの違いについて,表にまとめる.
項目 | 広域LAN | IP-VPN |
---|---|---|
通信レイヤ |
レイヤー2
|
レイヤー3
|
プロトコル | IPはもちろん,SNA等にも対応可能. |
IP
|
ルーティングプロトコル | OSPF,RIP等を利用可能. | BGP-4に限定.最近は拡張可能. |
接続 |
スイッチ
|
ルータ
|
機器 | 基本的に現在の機器を転用できる. | 回線種別によって高額な機器を新規に購入する必要がある. |
VPN確保方式 | MACフレームむVLANタグを付与. | IPパケットにラベル付与. |
QoS(サービス品質) |
ない
|
網内QoSがある
|
通信コスト | 広帯域が低価格 | 広域LANよりは高い |
- レイヤについては「OSIプロトコル階層モデル」を参照のこと.
- 全てに置いて広域LANが優れているわけではなく,IP-VPNもTCP/IPでカプセル化することで他のプロトコルを転送できるし,サービス拠点は今現在広域LANは少ないという事もある.
- しかし,今後需要が伸びていくネットワークシステムである.