NTで複数のIPアドレスを持たせる
0.改訂履歴
- 1997.07.23 初版
- 1997.08.01 “マルチホーミング”は間違っているそうなので,“マルチプルIP”に変更した
- 1999.11.11 やっぱり合ってるのでタイトルを変えた
注意! この方法は,WindowsNT3.51であり,NT4.0からはコントロールパネルで安全に設定することができます. |
1.複数のIPアドレスを持つということは?
1台のマシンに複数のIPアドレスを持たせることを,“マルチホーム”,あるいは“マルチホーミング”という. 1つ敷地に複数の家があるということだろう.
マルチホーミングでも,その方法が次の2つに別れる
- シングルリンク・マルチホーミング
- 1つのネットワークカードに,複数のIPアドレスを持たせる
- マルチリンク・マルチホーミング
- 1台のマシンに複数のネットワークカードを搭載し,それらがTCP/IPを使う. 必然的に1つのマシンで複数のIPアドレスを持つことになる.
このドキュメントで説明するのは,シングルリンク・マルチホーミングである. 以下,これを“マルチホーム”と略す.
2.WindowsNTでの仕様について
マイクロソフトの情報では,マルチホーミングは,6つのIPアドレスしか持てないことになっている.
しかし,実際は16個のIPアドレスを持たせることが出来るようである. これはWindowsNTのどのバージョンかは元文献からは判らないので,最新版であればもっと多いかもしれない.
3.マルチプルIPの設定
マルチプルIPを設定するには,レジストリエディタを操作する必要がある. これを間違えると再起動しなくなる恐れがあるので慎重に行なう.
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSetのエントリを見つける.
- 3Com Etherlink IIIのシステムでは、2つのキー "Elnk3"と "Elnk31"がある.
- これを開くとTcpipキーがある.
- このキーへの完全なパスは次のの通りである.
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Elnk31\Parameters\Tcpip |
- このキーの下で、 "IPAddress*値を見つける.
- この値はREG_MULTI_SZタイプである.(マルチストリング)
- 各校製ストリングはNICが応答するIPアドレスの1つを表す.
- コントロール・パネルを使って5つ入力したらその5つのIPアドレスがリストされる.
- IPAddressをダブルクリックするとマルチストリング・エディタ・ダイアログが表示されまる.
- ここでアサインした全てのIPアドレスを参照する.
- 追加のIPアドレスをリストに各行ごとに入力する.
- システムをリブートする.
注意!たくさん追加しすぎるとTCPはスタートしない. 実験で,16個のIPアドレスは安全に追加出来ることを確認しているそうだ. |
また,Webサイトにマルチホーミングにてセットアップしている場合,127.0.0.1アドレス(ローカルホスト)を忘れないように他のIDと同様にセットアップが必要である.