Solaris2.xで
複数のIPアドレスを持たせる方法
〜シングルリンクマルチホーミング〜
0.改定履歴
- 1997.08.01 初版
- 1997.10.05 サブネットマスクの追加方法の追加
- 1998.02.17 シングルリンクマルチホーミングの追加
1.はじめに
このドキュメントは,Solaris2.5.1で,1つのネットワークカードに複数のIPアドレスを持たせる方法である.
2.マルチホーミングとは?
Solaris2.xやWindowsNTでは,1つのマシンで複数のIPアドレスを持たせることが出来る.(MacOSでも,GUIじゃないけどOpenTransport1.3以降でできるそうである)
人伝えに来た話によると,その方法は2つあり,以下に分類される.
- マルチリンク・マルチホーミング(Multi Link,Multi Homing)
- 1台のマシンに複数のネットワークカードを搭載している.
- それぞれのネットワークカードにて,IPアドレスを持っている.
- シングルリンク・マルチホーミング(Single Link,Multi Homing)
- 1台のマシンの1台のネットワークカード上を搭載している.
- 1つのネットワークカードで,複数のIPアドレスを持たせる.
今回,このドキュメントでは,“シングルリンク・マルチホーミング”を実現する方法を記述する.
3.IPアドレスの追加設定方法
設定は,至って簡単で,
ifconfig xx0:1 xxx.xxx.xxx.xxx up |
とコマンドを入力することによってインターフェースxx0にIPアドレスxxx.xxx.xxx.xxxが追加される.
たとえば,インターフェイスle0へ,IPアドレス123.123.123.123を使いたい場合には,
ifconfig le0:1 123.123.123.123 up |
とすればよい. IPアドレスが反映されたかどうかは,pingコマンドでテストしてみる.
4.サブネットマスクの追加設定方法
これも設定は簡単で,以下の文法である.
ifconfig xx0:1 netmask xxx.xxx.xxx.xxx up |
たとえば,すでにサブネットマスクに255.255.255.128が導入されているマシンに対して255.255.255.0を追加する際には,次のように設定する.
ifconfig le0:1 255.255.255.0 up |
5.永久的な反映
このifconfigにてIPアドレス,またはサブネットマスクを追加した設定は,マシンをリブートすることでなくなってしまう.
よって,OS起動時のshellスクリプトなどでこのコマンドを実行するようにしておけばよい.