ファイルコピーとファイル移動とACL
0.改定履歴
- 1998.11.18 初版
1.はじめに
このドキュメントは,ファイルコピーとファイル移動について,ACL(Access Control List)がどの様に変化するかをまとめる.
2.NTFSボリューム内のファイル操作
NTFSでは,アクセス権を設定することができるが,設定したアクセス権がファイルの複写や移動には,次のように変化する.
作業 | 条件 | 結果 |
---|---|---|
ファイルのコピー |
|
コピー先のアクセス権になる. |
移動 | 同じドライブ(NTFS) | アクセス権の変更は無い. |
違うドライブ(NTFS) | コピー先のアクセス権になる. |
3.コピー
コピー作業は,物理的な内容は同じだとしても,OSから見たとき新しくファイルを作る作業と同じなので,コピー先の親フォルダのアクセス権が継承される形になる.
継承については,ドキュメント「アクセス権限の継承について」を参照.
4.移動
“移動”の場合,移動先のドライブが同じか異なるかでは,内部的な処理が違う.
4.1.同じドライブ内で移動する場合
この場合の移動処理は,階層型ファイルシステム内のディレクトリポインタのマッピングを変更するだけなので,アクセス権の変更が行なわれない.
4.2.違うドライブに移動する場合
この場合は,次のような処理を行なう.
- ファイルをコピーする.
- もとファイルを消す.
つまり,内部処理の過程でコピーと同じなので,アクセス権も同じ扱いになる.
参考文献
- WindowsNT4.0運用管理テキストp.148