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構成の復元 〜前回正常起動時,システム修復ディスクなど〜


構成の復元

〜前回正常起動時,システム修復ディスクなど〜


0.改定履歴

  • 1998.03.22 初版

1.はじめに

 このドキュメントは,Windows NTが起動しなくなったときの対処方法などまとめる. 起動しなくなった場合というのは,たとえばビデオドライバなどを変更した結果,OSは起動している物に画面が乱れて表示している物が読めないなどというときの物である.

2.システム構成の回復メニュー

 NTを起動しているときに,「今,スペースキーを押すとシステム構成の回復メニューが表示されます」タイトルのようなメッセージが表示される.ここで,スペースキーを押すと,次のいずれを実行するかという質問が表示される.

  • 現在のシステム構成を使用
  • 前回正常起動時の構成を使用
  • コンピュータの再起動

 普通,このメニューを選ぶということは,「現在のシステム構成を使用」を選ぶ必要のある人はいないであろう. よって,「前回正常起動時の構成を使用」を選択することになる.

3.“前回”の基準

 この「前回正常起動時〜」の基準とは何なのか. ドライバやシステムファイルに関して重大なシステムエラーが構成時に発生しておらず,少なくとも1回はユーザがログオン出来たことがなければならない.

 この「前回正常起動時〜」で必ず上手く行くとは限らない. 次に示す項目に該当する物があれば,その場合は別の方法で修復する必要がある.

  • システムの変更後,2回以上うまくブートした後で,変更前の状態を復元する場合
  • 変更する情報がコントロールセット情報とは無関係である. たとえば,ユーザプロフィールとファイルアクセス権限はこれに含まれない.
  • システムがブートし,ユーザがログオンした後でシステムがハングアップした.
  • ビデオドライバを互換性のない物に変更して再起動し,ログオンした

 このコントロールセットというのは,レジストリのHEKY_LOCAL_MACHINE\system\CurrentControlSetの事である. これは履歴が幾つか取られている.

 OSが起動して,正しくログオンできた時に,このCurrent\ControlSetが置き変わるので,これが「前回正常起動時」となる.

 この「前回正常起動時〜」で上手く行かない場合には,次のシステム修復ディスクを使用することになる.

4.システム修復ディスクの使用方法

 「前回正常起動時〜」で上手く行かないくらいシステムが壊れた場合でも,OSの再インストール前に行なう措置は残っている.  それは,システムの構成を変更して上手く行った段階で,この構成情報のバックアップを取っておくことである. このバックアップを「システム修復ディスク」という.

 システム修復ディスクを使用する場合は,次の手順で行なう.

  • Windows NTのインストールを行なう時と同じように「セットアップディスク1」をドライブAにいれてコンピュータを起動しする.
  • 順々に3枚目のFDまで入れる.(バージョンによっては枚数は変わる)
  • [セットアップ]画面が表示され,[破損したインストールの修復(R)]を選択する.
  • このメニューを選ぶと,次のような選択肢が表示される.
    • レジストリファイルの検査
    • スタートアップ環境の検査
    • Windows NTシステムファイルの確認
    • ブートセクタの検査
  • デフォルトでは,これらのオプションがすべてチェックされている. それで良ければ[続行]を選択する.

 これを行なうことで,壊れたレジストリやNTが使用する破損あるいは消えたシステムファイルなどの修復を行なってくれる.

5.システム修復ディスクがない場合

 システム修復ディスクが無い場合,役に立たない場合というのがある.

  • 一度も作成したことがない
  • OSのインストール時に作成して以降,更新していない

 まず,一度も作成したことが無い場合はあきらめも付くが,インストール時にインストーラが指示したようにシステム修復ディスクを作成していたにも関わらず,これが役に立たない場合がある.

 それは,システム修復ディスク自体が“作成した時点での構成情報”しか持っていないためである. つまり,ユーザ情報などはインストール直後,つまりAdministratorとGuest程度しか無いもある. よって,面倒な作業であるが運用面(ユーザの追加とか,ソフトのインストールなど)で何かしらの変更を行なう直前・直後に必ずシステム修復ディスクを作成しておく習慣をつけておく必要がある.

 しかし,このシステム修復ディスクがあれば完全というわけでもない. 以前経験した中では,Windows NT3.51にService Pack5を適用した環境にSNA Server 2.1を導入しただけのMicrosoft純正ソフトだけで構成されたシステムの導入直後にシステム修復ディスクを作成したにも関わらず,それが回復に使用できなかった.

 システム修復ディスクが無い場合には,OSをインストールしたディレクトリの中にREPAIRディレクトリが存在する. この情報がシステム修復ディスクの最新内容と同じなので,これを元に修復する. つまり,このファイルを取り出すということは,ファイルシステムがFATでなければならないということになる.



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