回復コンソール
0.改訂履歴
- 2002.08.31 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,Windows2000やWindowsXPで使える,「回復コンソール」についてその機能と出来る(コマンド)について説明する.
回復コンソールの起動手順は,ドキュメント「回復コンソールを起動する 〜Windows2000〜」を参照の事.
2.回復コンソールとは
- 回復コンソールとは,Windows2000から実装された機能である.
- ドライバなどをインストールすると,OSが起動しなくなる事がある.
- DOSが要らなくなったWindows95からは,最低限のドライバしかロードしない「Safeモード」という起動オプション(ブート時にF8を押下)を選択できる.
- しかし,それでも起動しなくなる事がある.
- そのような場合,WindowsMeまででFAT16でフォーマットしているなら,上級者?ならMS-DOSの起動フロッピーディスクを使って起動してファイルを取り出す事が出来る.
- しかし,WindowsNTでNTFSを使っていると,簡単には取り出せない.
- よって,Windows2000からは,この「回復コンソール」機能が搭載された.
- 回復コンソールを簡単に言うと,「機能限定版のMS-DOSでNTFSを読み込めるコマンドラインOS」である.
3.修復の目的
- 回復コンソールを使うためには,administratorのパスワードが必要である.
- OSのCD-ROMも準備しておく.
- 回復コンソールで用意されているコマンド群を見ると,主な目的は次に様になると考えられる.
- ブートハードディスク上のブートセクタやマスターブートレコードが壊れた.
- このあたりを狙うウィルスもあるらしい.
- 新しいソフトウェアをインストールして再起動したら起動しなくなった.
- 新しいソフトのインストーラが,重要でかつOSで保護されていないファイルを置き換えた.
- 常駐プログラム(サービス)に依存関係などの不具合があって,起動しない.
- 新しいハードウェアドライバをインストールしたら起動しない.
- 起動時に必要なファイルに問題がある.
- たとえばboot.iniファイルを変更したが記述ミスがあった.
- 間違えて消してしまった.
- 間違えてアクセス権を設定してしまって,OSの起動プロセスがそのファイルを読みとれない.
- OSが入っているハードディスクが壊れたが,他のドライブに入っているデータを取り出したい.
- ブートハードディスク上のブートセクタやマスターブートレコードが壊れた.
- これでWindowsが完全修復できると考えず,とりあえず起動するように設定して,バックアップしていないファイルを引き上げる(サルベージ)為の手段と考えた方がよい.