アプリケーションメモリ調整 /3GB
アプリケーションメモリ調整 /3GB
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1.はじめに
このドキュメントでは,Windows2000 Advanced Serverで大容量メモリを搭載したマシンの設定について説明する.
2.32bit CPUの仮想アドレス空間の基礎
- 32bit CPUでは,4GBの仮想アドレス空間を表現することが出来る.
- その4GBの内訳は次のとおり.
- 4GBの半分,つまり2GBがアプリケーションが利用できるアドレス空間となる.
3.アプリケーションメモリ調整
3.1.アプリケーションメモリ調整とは
- Windows2000 Advanced Serverの機能に「4GB調整(4GT)」というものがある.
- 4GT=4Giga memory Tuningの略でWindowsNTの頃の呼び方.
- この機能は,2GB〜4GBの物理メモリを搭載したIntelプロセッサマシンで動作することが出来る.
- この機能を使うと,大量にメモリを使うアプリケーションが最大50%以上の仮想メモリを利用できる.
- 具体化すると次の図のようになる.
- この図では,4GBのメモリ空間を持っている32bit CPUで4GB調整を行っている.
- 2GBの50%分が,アプリケーション側に追加されていることが判る.
- アプリケーションメモリ調整を有効にするには,システムレベルの変更とアプリケーションレベルの変更が必要である.
3.2.システムレベルでの設定方法
- boot.iniファイルを変更して,アプリケーションメモリ調整を有効にする必要がある.
- 文法は次の通り.
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINNT="W2K 4GT" /3GB /basevideo /sos
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3.3.アプリケーションレベルの変更
- アプリケーションメモリ調整機能を使うアプリケーションは,特別に作られている(API,リコンパイル等)必要はない.
- しかし,4GTで起動したあと,全てのアプリケーションが3GBのアドレス空間を利用するわけではない.
- Windows2000のCD-ROMに入っているimagecfg.exeコマンドを使うことで,4GTに対応していないアプリケーションを対応させることが出来る.
- このコマンドによって,実行ファイルのイメージヘッダにMAGE_FILE_LARGE_ADDRESS_AWAREのビットが設定される.