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Solaris2.xのディレクトリ名鑑


Solaris2.xのディレクトリ名鑑


0.改定履歴

  • 1998.02.12 初版
  • 1998.07.27 /var/admがかかれている,別ドキュメントへのリンク追加
  • 1998.11.30 /tmp直下のファイル情報追加

1.はじめに

 このドキュメントは,Solaris2.5.1でOSインストール時に作成されるディレクトリについて説明するものである.

 おもったよりどこの本にも載ってないので,けっこう役に立つ情報だと思われる.

2.ルート(/)の場合

/kernel

 カーネルの静的コア(UNIX)と,カーネルモジュールを構成するサブディレクトリが格納されているディレクトリ. SunOS4.1.xでは,/vmunixに格納されていた. カーネルが動的に構成されるように,SunOS4.1.xの/sysはSolaris2.xでは存在しない.

 普通の管理者だと,この下にあるファイルを意識する必要は無い.

/etc

 システム管理用のファイルが格納されているディレクトリ. ユーザ情報やパスワードなどなど.

 システム管理者は,これ以下のファイルを色々設定することになるかと思われる.

/usr

 一般ユーザが日常的に利用するユーザコマンドや,開発用のライブラリが格納されているディレクトリ.OpenWindowsの本体など.

/sbin

 /usrをマウントする以前に必要となるコマンドと,rc*スクリプトが格納されている. 管理者用のコマンドが格納されていると思えばよいか.

/dev

 デバイスファイルが格納されているディレクトリ. テープドライブや,ハードディスクを低レベルで扱うときはこれ以下のデバイスを指定することになる.デバイス(ディスクやテープ)を示す論理ファイルと考えればよいかと思う. この配下のファイルは/devices配下のファイルとリンクされている.

  これ以下のファイルを編集するなどということは無いはずである.

/devices

 カーネルが認識しているデバイスの接続状態を反映させたファイルやディレクトリが格納されているディレクトリ.

 普通の管理者だと,このしたにあるファイルを意識する必要は無い.

/home

 ユーザのログインディレクトリを作成するディレクトリ. デフォルトではautomountのマウントポイントになっている. SunOS4.1.xでは一般ユーザのホームディレクトリを/homeにしていたようだが,現在はNIS+とNFSを使ったドメイン構成時にユーザ管理を行なう上で使用するものになっているようである. 普通のユーザディレクトリを作るには,/export/homeを使えば良い. ドキュメント「ユーザディレクトリ 〜Solaris2.5.1〜」参照.

/var

 システムログファイルやエディタのバックアップなどの,一時的に使用したり拡張していく可能性のあるファイルが格納されている. コマンドを定期的に自動実行するcronなどはこのディレクトリに設定される. cronについての詳細はドキュメント「cronとcrontab」を参照する.

/opt

 バンドルソフトやオプショナルソフトが導入されるディレクトリ. たとえばTuxedoなどのOS以外でソフトを追加購入したようなものをインストールする場合には,このディレクトリにインストールすることとなるので,OSをインストールする際にはこのディレクトリの「今後インストールするソフトの使用容量」を考慮しなければならないと思われる.

/tmp

 一時的に使用するファイルが格納される. システム起動時に/tmp配下のファイルは全て削除される.

 ps_data 及び textsw_shelfというファイルが出来ていることがあるが,これはそれぞれ次のような物.

  • /tmp/ps_data
    • ps コマンドを実行すると作成されます。ps コマンド実行時の内部的な情報を持っているようです。削除しても問題はありませんが、ps コマンドを実行したタイミングで、また作成されてしまいます。
  • /tmp/textsw_shelf
    • Copy & Paste を行なった文章が保存されます。例えば、cmdtool 上で Copyを行ない、その Copy した cmdtool を落として(終了)してしまった場合などに、その Copy した文章が保存されます。通常 Copy & Paste を行なっている分には、そのファイルの内容は更新されません。このファイルも削除しても問題はありませんが、上記のような状態になった時に作成されてしまいます。

/proc

 システムで実行中のプロセス一覧が参照できるディレクトリ. プロセスIDがファイル名になっており,プロセスイメージのデバッグに使用する.

 管理面では意識しないで良いディレクトリだとおもう.

3./etcの場合

/etc/rc*.d,/etc/init.d

 実行レベルを変更するための/sbin/rc*スクリプトが起動するスクリプトが格納されている. SunOS4.1.xには存在しない.

/etc/inet

 hosts,networksなどのインターネット関連の定義ファイルが存在するディレクトリ. SunOS4.1.xでは/etcディレクトリに存在していた. Solairs2.xでは,/etc/inetに本物が格納され,/etc配下にはリンクファイルが存在している.

/etc/saf

 safプロセスが参照するポートモニタやポートサービスの定義ファイルが格納されているディレクトリ. SunOS4.1.xでは存在しない.

/etc/lp

 プリントサービスに関する情報の定義ファイルが格納されるディレクトリ. SunOS4.1.xでは,/etc/printcapで行なっていた.

/etc/skel

 利用環境を定義するため,.profile,.cshrc,.loginのデフォルトファイルが存在する. SunOS4.1.xでは/usr/lib配下に環境定義ファイルのデフォルトが存在した.

 このしたのファイルを編集すると,新たに作成されたユーザのホームディレクトリに,このファイルが複写される. 共通定義ファイルとして使用する際に便利だと思われる.

4./usrの場合

/usr/bin,/usr/include,/usr/lib

 ユーザ用コマンド,C言語のプログラムで利用するヘッダファイル,C言語プログラムで参照するライブラリが格納されている.

 SunOS4.1.xでは,それぞれ/usr/5bin,/usr/5include,/usr5libに格納されていた. SunOS4.1.xで/usr/bin,/usr/include,/usr/libに格納されていたファイルは,それぞれ/usr/ucb,/usr/ucbinclude,/usr/ucblibに格納されている.

/usr/ccs

 C言語のコンパイル環境で,bin,libのサブディレクトリをもつ. SunOS4.1.xでは存在せず,C言語のコンパイルのためのコマンド,ライブラリは/usr/bin,usr/libに格納されていた.

/usr/snadm

 admintoolによって実行されるコマンドや参照されたファイルが格納されている. SunOS4.1.xには存在しなかった. SunOS4.1.xで管理者用のコマンドが格納されていた/usr/etcは,Solarisには存在せず,/sbin配下に格納されている.

5./varディレクトリ

/var/adm

 システムの履歴情報が貯蓄されるディレクトリ.

/var/spool

 プリンタスプールファイルが格納されるディレクトリ. UUCP用のスプールディレクトリなどが格納されている.(UUCPはあまり使わないと思う) SunOS4.1.xでは,メール用のスプールディレクトリは/var/spool/mailに存在したが,Solaris2.xでは/var/mailに存在する.

/var/cron

 cron機能のログファイルが存在するディレクトリ. ドキュメント「cronとcrontab」を参照.

/var/lp

 lp機能のログファイルが存在するディレクトリ.

/var/saf

 saf機能のログファイルが存在するディレクトリ.

6.その他

lost+found

 親ディレクトリが無くなったファイルやディレクトリが格納されるディレクトリ. ファイルシステム毎に作成される.

 “親ディレクトリが無くなった”とは,フィルシステムの異常などでポインタ情報の失われたようなファイル(自分が存在する場所が判らない等)がここに格納される.

TT_DB

 ウィンドウシステムが使用する,テンポラリファイルが格納される場所らしい. 削除しても得に問題はないはずである.



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