共通環境設定ファイルの定義
0.改定履歴
- 1997.10.24 初版
1.はじめに
このドキュメントは,Solaris2.5.1でユーザの環境設定を一元化するための手法を述べる.
2.環境設定ファイルとは?
UNIXのユーザは,環境設定ファイルを編集することによって,利用目的に適した環境を作成する. これらのファイルは,ログイン時,あるいはシェル起動時に実行されて,利用環境が設定される.
この環境設定ファイルは,利用するシェルによって次のようになる.
シェル | 実体パス | 環境設定ファイル |
---|---|---|
Bourn シェル(Bシェル) |
|
.profile |
Cシェル |
|
.cshrc,.login,.logout |
Korn シェル(Kシェル) |
|
.profile |
このうち,".logout"ファイルについては,Cシェルが終了するときに実行される物である.
これらのファイルは,普通は,各ユーザのディレクトリにおかれて利用できる.
3.システム環境設定ファイル
たとえば,すべてのユーザに対して同じ環境設定を行ないたい場合,編集の都度,前出の環境設定ファイルを配布する事は,あまり現実的ではない.
よって,すべてのユーザに対して有効な環境設定を行なうための仕組み必要である.
仕組みと言っても,それは既に組み込まれており,次のファイルを編集するだけである.
シェル | パス |
---|---|
Bourn シェル(Bシェル) |
|
Cシェル |
|
Korn シェル(Kシェル) |
|
4.ユーザ固有の環境設定ファイル
スーパユーザがユーザを作成すると,環境設定ファイルの雛形が複写される.
その雛形は,次のとおりである.
シェル | パス |
---|---|
Bourn シェル(Bシェル) |
|
Cシェル |
|
Korn シェル(Kシェル) |
|
予め,このファイルを編集しておけば,新しく作成したユーザは,このファイルがホームディレクトリに名前を変えて複写されるので,共通的な定義を行なっておくには良いと思われる.
5.ユーザ環境設定ファイルの実行順
各種のシェルによる環境設定ファイルの実行順を次に示す.
シェル | ログイン時 | シェル起動時 | シェル終了時 |
---|---|---|---|
Bournシェル | /etc/profile |
|
|
$HOME/.profile | |||
Cシェル | /etc/.login |
|
$HOME/.logout |
$HOME/.cshrc | |||
$HOME/.login | |||
Kornシェル | /etc/profile |
|
|
$HOME/.profile |