テープ装置とその特徴
0.改定履歴
- 1997.02.23 初版
- 1998.09.30 記録容量情報追加
- 1999.01.18 DDSの速度計測結果追加.
- 1999.03.08 DDS2,DDS3の速度計測結果追加
- 2002.08.29 DDS4について追加.
- 2002.08.30 LTOとAITについて「ちょっと」調べてみたのと,テープ毎の容量一覧を作成してみた.
- 2003.04.23 DDS5が発表されたので情報追加
1.はじめに
ここでは,PCサーバの分野で使われているテープ装置の特徴を挙げる.
2.DDS(Digital Data Storage)
- hp(Hewlett-Packard)とSeagate Technologies,SONYの3社で開発したテープの規格.
- オーディオ用の録音装置の規格であるDAT(Digital Audio Tape)をデジタル・データ用に改良したもの.
- 「4mmDAT」と一般的に言われたりする.
- 2000年以降,新規格の開発を中断していたが「第5世代DDS」としてhpが単独で商品化.
- DDS-5としなかったのは特許を持つSONYに考慮したためという.
- バックアップ・テープのDDSが復活,HPが“第5世代”規格を発表
規格 | テープ長 | 容量(非圧縮) | 容量(圧縮) |
---|---|---|---|
DDS-1 | 60m | 1.2GB |
/ |
90m | 2GB | 4GB | |
DDS-2 | 120m | 4GB | 8GB |
DDS-3 | 125m | 12GB | 24GB |
DDS-4 | ? | 20GB | 40GB |
第5世代DDS | 36GB | 72GB |
- 速度例
- 計測日
- 1999.01.14
- 計測パターン1
- FMS-5500SV
- Pentium 166MHz×2CPU
- 128M RAM 7GB ハードウェアRAID5
- DDS-1ドライブ,DDS-2 120mテープ使用
- Windows NT Server 3.5.1 SP5
- ntbackup.exe利用
- データ
- バックアップ
- 対象
- 7,091,618,112byte(7GB)
- 90,123ファイル,8614フォルダ
- 時間
- 05時間03分21秒(18,201秒)
- 結果
- 389,628byte/sec(22MB/分)
- 対象
- ベリファイ
- 時間
- 05時間03分21秒(18,201秒)
- 結果
- 389,628byte/sec(22MB/分)
- 時間
- リストア
- 対象
- 7,071,596,588byte
- 時間
- 05時間03分40秒(18,220秒)
- 結果
- 388,122byte/sec(22MB/分)
- 対象
- リストア
- バックアップ
- データ
- FMS-5500SV
- 計測パターン2
- FMS-5500SV
- Pentium 166MHz×2CPU
- 128M RAM 16GB ハードウェアRAID5
- DDS-2チェンジャドライブ,DDS-2 120mテープ使用
- Windows NT Server 3.5.1 SP5
- ARCserve6.0利用
- データ
- バックアップ
- 対象
- 10,621,844,193byte(10GB)
- 144746ファイル,19319フォルダ
- 時間
- 03時間30分55秒(12,655秒)
- 結果
- 839,340byte/sec(48MB/分)
- 対象
- バックアップ
- データ
- FMS-5500SV
- 計測パターン3
- FMS-5500SV
- Pentium 133MHz ×1CPU
- 96M RAM 4GB ソフトウェアRAID,圧縮ドライブ
- DDS-3チェンジャドライブ,DDS-2 120mテープ使用
- WindowsNT Server 3.5.1 SP5
- ARCserve6.5利用
- データ
- バックアップ
- 対象
- 8,979,868,549byte(8.5GB)
- 96791ファイル,16427フォルダ
- dir,fike 8563.87MB 2h59m59sec
- 時間
- 02時間59分59秒(10,799秒)
- 結果
- 831,546byte/sec(48MB/分)
- 対象
- バックアップ
- データ
- FMS-5500SV
- 計測パターン4
- S-7/300U 170
- UltraSPARC 167MHz
- 458M RAM 8GB ソフトウェアRAID
- DDS-2ドライブ,DDS-2 120mテープ使用
- Solaris 2.5.1
- ufsdump使用
- データ
- バックアップ
- 対象
- 4,859,226,112byte
- 時間
- 01時間24分52秒
- 結果
- 954,286byte/sec(60MB/分)
- データ
- S-7/300U 170
- 計測日
3.8mmデータカードリッジ
映像用の録画装置である8mmビデオをデジタル・データ用に改良したもので,当初よりその大容量が特徴であり,最新機種であるMammothではその記憶容量及び転送速度は非圧縮でそれぞれ20GB,2MB/秒までに至っている.
4.DLT(Digital Linear Tape)
元々ミニコンピュータ用に開発・利用されてきたテープ装置で大容量がその最大の特徴と言える.最新機種ではその記憶容量は非圧縮で35GBに,転送速度も5MB/秒に達する.また,構造上信頼性に高いと言える.
規格 | 容量(非圧縮) | 容量(圧縮) |
---|---|---|
Tape III | 2.6GB | / |
6GB | / | |
10GB | / | |
|
20GB | 40GB |
35GB | 70GB | |
DLT4000
|
? | 40GB |
DLT7000
|
? | 70GB |
DLT8000
|
40GB | ? |
5.QIC(Quarter Inch Cartridge)
カートリッジのサイズ,規格も差ざま存在するが,その中で5.25インチQICはワークステーションでなじみのあるテープ装置である. QIC-5010規格ではその記憶容量は非圧縮で13GBに達している.又,QICミニ・カートリッジであるTRAVANは装置が低価格であることがその最大の特徴. 当初は記憶容量が小さかったためクライアントのバックアップ用テープ装置としての色合いが強かったが最新の規格であるTR-4ではDDS-2とほぼ同様の記憶容量をサポートしており,サーバ用にも利用可能なレンジになってきた.
6.AIC
- Advanced nIntelligent Tapeの略で,SONYの規格?
- AIT Technology Forum
- http://www.aittape.com/
規格 | 容量(非圧縮) | 容量(圧縮) |
---|---|---|
AIT-1 | 25GB | 50GB |
AIT-2 | 50GB | 100GB |
AIT-3 | 100GB | 260GB |
7.LTO
LTOとは,リニアテープオープンテクノロジの略で,HP,IBM,Seageteが共同開発した.
x.規格一覧
スピードについて,圧縮時と非圧縮時のデータが混在しているので注意.
規格 | 容量(非圧縮) | スピード/sec |
---|---|---|
DDS-1
|
2GB | 750KB |
DDS-2
|
4GB | 1.5MB |
DDS-3
|
12GB | 3MB |
DDS-4
|
20GB | 6MB |
第5世代DDS
|
36GB | |
DLT4000
|
20GB | |
DLT7000
|
35GB | |
DLT8000
|
40GB | 6MB |
DLT-1
|
40GB | 3MB |
DLT-5(Tape IV)
|
40GB | 12MB |
LTO Ultrim-1
|
100GB | 15MB |
LTO Ultrim-2(未)
|
200GB | 40GB |
LTO Ultrim-3(未)
|
400GB | 80GB |
LTO Ultrim-4(未)
|
800GB | 160GB |
SDLT(Super DLT)
|
110GB | 10MB |
SDLT320(未)
|
160GB | 16MB |
SDLT640(未)
|
320GB | 32MB |
SDLT1280(未)
|
640GB | 50MB |
SDLT2400(未)
|
1200GB | 100MB |
AIT-1
|
25GB | 10MB |
AIT-2
|
50GB | 15MB |
AIT-3
|
100GB | 12MB |
AIT-4(未)
|
200GB | 24MB |
AIT-5(未)
|
400GB | 48MB |
AIT-6(未)
|
800GB | 96MB |
S-AIT(未)
|
500GB | 30MB(圧縮時) |
(未)・・・2002.08.30現在 計画中