VLDBのディスク構成
〜データウェアハウスサーバ〜
0.改定履歴
- 2000.09.15 初版
1.はじめに
VLDBとは,Very Large Data Baseの事で,たいていはデータウェアハウスシステムの事を示す.
このドキュメントでは,データウェアハウスシステムを構築する際のハードディスク構成について説明する.
2.データウェアハウスシステムの特徴
データウェアハウスシステムでは,次のような特徴がある.
- データ量がテラバイトオーダが必要となる場合が少なくない.
- 日次・月次などの定期的なデータローディング作業が発生する.
- ユーザは集計・分析を行うため,大量データをアクセスする.
- ローディング以外は,主に検索処理が中心である.
よって,大容量データを格納できるディスク装置と,高速アクセスが可能なディスク構成を考えなければならない.
3.RAID0による連結
大容量ディスク領域を確保する,あるいは読み書き速度を高速化させるために,RAID0を用いたディスクストライピングを実現する.

図 RAID0でテラディスクを作成する
RAID0では,単純にそれぞれの単体のディスクが持つ容量を合計した分だけのディスク容量を確保できる.
RAID0では,インタリーブ機能により,各ディスクに分割して読み書きが行われるため,ディスクのヘッド回転待ち時間が発生しにくいため,高速なアクセスが可能である.
ただし,冗長性が無いため一部故障による全体への影響がある.
4.RAID0とRAID1の組み合わせ
前出のように,RAID0で構成したディスクでは,障害時の信頼性が無い.
よって,これを補いつつ,高速化させるためにはRAID1を用いる.
つまり,次の図のように,RAID0で構成された大容量ディスクに,ミラーリングを行うものである.

図 RAID0ディスクをミラーリングする
ミラーリングを行う事で,冗長性が確保される.
さらに,ミラーリングではそれぞれのディスク,つまりマスタとスレーブから同時に読み出されるため,検索スピードが2倍となるため,データウェアハウス用途に適している.