サブネットマスクとゲートウェイ
0.改訂履歴
- 1998.02.17 初版
- 1999.11.06 会社のIPアドレスが入っていたので消した
1.3つのアドレス
コンピュータのネットワーク設定を行うときに,最低3つのアドレスが必要だと思う.
- IPアドレス
- ゲートウェイアドレス
- サブネットマスク
である. この中で“IPアドレス”は,コンピュータに個別の名前みたいなモノであると暗示にかけられていると思うが,ではその他の2つは一体何であろうか.
2.ゲートウェイとは?
ゲートウェイというのは,最近では“メールゲートウェイ”などの他プロトコルとの変換を行う中間地点のような使われ方が多い.
ここで言われている“ゲートウェイ”とは,いわゆる“IPルータ”の事である.
3.IPルータ
“ルータ”とは経路制御を行う機械の事だが,では,“IPルータ”が何をするのかを示したのが次の図である.
たとえば,2つに分かれたネットワークが有った場合それらをつなぐ役目をする. 図をみて分かるとおり,ルータには2つ以上の物理ネットワークが接続されているのが前提となる.
4.サブネットマスク
普段,何も考えずに,“サブネットマスク”と聞いたら“255.255.255.0”とか“255.255.255.128”と入力している場合が多いかと思う.
サブネットマスクはIPアドレスと同じで,2進数で考える. ネットワークIDを1であらわし,ホストIDを0であらわすことで,IPアドレスをネットワークIDとホストIDに分割することが出来る.
たとえば,IPアドレスが1nn.160.065.001で,サブネットマスクが255.255.255.0の場合,ネットワークアドレスが1nn.160.065でホストIDが001という事になる.
自 分のIP:1nn.160.065.001 サブネット:2nn.255.255.000 結 果:1nn.160.065.000 |
TCP/IPでは,この情報を元に相手先のコンピュータがどのネットワークに所属するかが判る様になっている.
5.経路の確定方法
たとえば,次のようなネットワークがあったとする.
このネットワークでは1nn.160.065.0と1nn.160.064.0という2つのネットワークがIPルータ(図のRの印)で接続されている. このネットワークのサブネットマスクを255.255.255.0とする.
5.1.同じネットワークにいる場合
たとえば,1nn.160.065.001のホストから,1nn.160.065.002のマシンまでの通信を行なう場合,サブネットマスクを用いて計算した結果は次のようになる.
相 手:1nn.160.065.001 サブネット:255.255.255.000 結 果:1nn.160.065.000 |
この場合,ネットワークアドレスが1nn.160.065となる. 自分のネットワークアドレスも1nn.160.065なので,通信相手の1nn.160.065.002マシンは同じネットワークに存在することになる. この場合はブロードキャストによって通信相手を見つけることになる.
5.2.同じネットワーク以外
1nn.160.065.001のホストから,1nn.160.064.001のマシンまでの通信を行なう場合,サブネットマスクを用いて計算した結果は次のようになる.
相 手:1nn.160.064.001 サブネット:255.255.255.000 結 果:1nn.160.064.000 |
結果,相手のネットワークアドレスが1nn.160.064になる.自分のネットワークアドレスも1nn.160.065なので,通信相手の1nn.160.064.001マシンは他のネットワークに存在することになる. この場合は,デフォルトゲートウェイという項目で設定したIPルータに接続し,それ以降の経路情報は,それ以降の機器にお任せになる.