サーバーメッセージブロック(SMB)
0.改定履歴
- 1998.08.25 初版
1.はじめに
このドキュメントは,サーバーメッセージブロック(SMB)について説明する資料である.
2.サーバーメッセージブロック
SMBとは,Microsoft,IntelおよびIBMによって開発されたプロトコルで,ネットワーク上のコンピュータ間でいくつかのコマンドを定義するものである.
- リダイレクタ
- ネットワーク経由でリモートデバイスに送信できるよう,SMB要求をネットワーク制御ブロック(NCB)構造体に追加する.
- ネットワークプロバイダ
- 自分あてのSMBメッセージを受信し,ローカルデバイスが処理できるようにSMB要求のデータ部分を削除する
SMBはOSIの7層モデルの7層目,アプリケーション層に位置し,同じ層にあるFTPやSNMPの様なものである.
3.SMBの利用
SMBはユーザが一般的に意識して使うものではない. しかし,ユーザがSMBサーバで提供されるファイル共有,プリンタ共有サービスを使っていることは多い.
つまり,WindowsNTで共有されたボリュームに対してアクセスしているとき,それはSMBを使っている. 下位層にどのようなプロトコル(NetBEUIとかTCP/IP)があろうと関係ない.
WindowsNTを例に上げると,ファイルおよびプリンタ共有を行っているサーバプログラムが「サーバサービス(Server Service)」で,それらに接続するプロセスが「ワークステーションサービス(Workstation Service)」である.
WindowsNTの場合,そのようなサービスが明示的に稼働していることがわかるが,Winodws95ではバックグラウンドで不可視的に稼働している.
たとえば,メンテナンス作業を行うため,ファイルおよびプリンタ共有を遮断したい場合には,サーバサービスを停止すればよい.
ちなみに,Novell NetWareでは,同じ様なものにNCP(NetWare Core Protocol)というものを使用している.