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ネットワークケーブル


ネットワークケーブル


0.改定履歴

  • 1998.08.19 初版

1.はじめに

 このドキュメントは,ネットワークケーブルに関してまとめるものである.

2.ケーブルの分類

 ネットワークに用いられるケーブルは,次の3つに分類できる.

  • 同軸ケーブル
  • ツイストペアケーブル
    • シールドなし
    • シールドあり
  • 光ファイバケーブル

3.同軸ケーブル

 昔のネットワークによく使われた.その理由は比較的案かで柔軟性があり使いやすく,近年では信頼性も上がったためサポートが簡単になったなどがある.

 同軸ケーブルの物理構造は,導体コアと呼ばれる中心にある1本の銅線と,それを取り巻く絶縁体(たいていは白い),さらにワイヤメッシュと外装(たいていは黒い)からなっている.

 ワイヤメッシュと外装はシールドとよばれる. シールドはノイズ信号を吸収し,導体コアに流れるデータを保護する役目を果たす.

 ツイストペアと比べると,データの劣化・減衰が少ない. よって,長距離高速伝送を行う場合に適している.

3.1.同軸ケーブルの種類

 同軸ケーブルには,2つの種類がある.

  • ThinNet(Thinケーブル)
    • 細いケーブル.
    • 0.25インチの太さ.
    • 柔軟性がある.(対Thickケーブル)
    • 185mまで信号を伝送できる.
    • RG-58ファミリに所属する.
    • インピーダンスは50オーム.(ワイヤを流れる交流に対する抵抗)
    • コアは,単線かツイストペアのどちらかになる.
  • ThickNet(Thickケーブル)
    • 太いケーブル.
    • 約0.5インチの太さ.
    • 固い.コアが太い.(対Thinケーブル)
    • 500mまで信号を伝送できる.
    • Ethernetで普及したため”標準イーサネット”と呼ばれることもある.

3.2.ThinとThickの接続

 ThinケーブルをThickケーブルに接続するためには,トランシーバと呼ばれる装置が必要となる.

 Thickケーブル用のトランシーバは,バンパイヤタップ,あるいはピアシングタップというコネクタを備えており,絶縁体(シールド)を突き破って導体コアに接続する.

 トランシーバからネットワークアダプタに接続するためには,トランシーバケーブルを用い,カードに装備されたAUIポートに接続する. AUIポートは,DIX(Digital Intel Xerox),DB-15コネクタなどとも言われる.

3.3.同軸ケーブルの接続ハード

 同軸ケーブルを接続するためのハードウェアには,次のようなものがある.

  • BNCケーブルコネクタ
    • ケーブルの端につける接続端子.ターミネータではない. Tコネクタや,バレルコネクタに接続する端子.
  • BNC Tコネクタ
    • コンピュータのネットワークカードを,ケーブルに接続する. Tの突起の部分がコンピュータ側になる.
  • BNCバレルコネクタ
    • 2つの同軸ケーブルを延長するために接続する.
  • BNCターミネータ
    • ケーブルの終端. バス型ネットワークではBNCターミネータが必ず必要.

4.ツイストペアケーブル

 基本構造は,2本の絶縁銅線である.よじって(ツイスト)2本(ペア). また,シールドなし(UTP)とシールドあり(STP)に分かれる.

 ツイストペアの中は,複数のワイヤを束ねている場合と,そうでない場合があり,さまざまである.

 よじる(ツイスト)すると,モータリレーや加圧機などからのノイズを相殺する効果がある.

4.1.シールドなしツイストペア(UTP)

  • 10BASE-TのUTPはもっともよく使われるケーブル.
  • 最大ケーブル長は100m.
  • UTPは2本の絶縁導体から構成されている.
  • 電話のケーブルでよく使われている.

 UTPは,さらにEIA/TIA(Electoronic Industiries Association and the Telecommunications Industries Associations)で規定された次の5つの仕様がある.

  • カテゴリ1
    • 電話ケーブルであり,音声は伝送できるがデータは伝送できない. 1983年以前はほとんどがこのケーブル.
  • カテゴリ2
    • 4Mbpsまでデータ伝送ができる.
  • カテゴリ3
    • 10Mbpsまでのデータ転送ができる.
  • カテゴリ4
    • 16Mbpsまでのデータ転送ができる.
  • カテゴリ5
    • 100Mbpsまでの伝送ができる.

 全てのケーブルに起こり得る現象に,信号が混ざりあうことがある. UTPは特に多い. シールドを使用するとこれを軽減することができる.

4.2.シールドありツイストペア(STP)

 STPは,細い銅線がメッシュ状になった外装で覆われており,絶縁性がたかく伝送データをノイズなどから保護し,影響を受けにくいために,長距離伝送能力が高いとされる.

4.3.ツイストペアケーブルの構成要素

  • RJ-45を使う.
    • 外見がRJ-11(電話で使われている線)に似ているが,次の点で異なる.
      • RJ-45がちょっと大きい.
      • RJ-45は,8つのケーブル接点があるが,RJ-11は4つ.

5.光ファイバ

 光ファイバは,デジタルデータ信号を光るパルスで伝送する. 光ファイバケーブルは電気パルスが流れないため,ほかのケーブルに比べて安全にデータを送ることができる. つまり,盗聴や傍受(ぼうじゅ)などが無いとされる. また,信号の減衰もなく信号が劣化しないために,大量データの高速伝送に適している.

 現在では100Mbpsで伝送しており,200,000Mbpsまで実証されている.

 光ファイバのコアは,ガラスシリンダとそれを取り巻くグラッディングと呼ばれる同軸のガラス層で構成されている. ファイバはプラスティック製もある.

 また,ケーブルは送信・受信用の2本の線を別々に覆っている.

6.ケーブル種類のまとめ

ケーブル種類のまとめ
特性 Thinケーブル
(10Base2)
Thickケーブル
(10Base5)
ツイストペア
(10BaseT)
光ファイバ
ケーブルコスト ツイストペアより高価 Thinより高価 もっとも安価 もっとも効果
最大ケーブル長 185m 500m 100m 2000m
伝送速度 10Mbps 10Mbps 4M〜100Mbps 100Mbps以上
柔軟性 柔らかい 固い もっとも柔らかい 柔軟性無し
敷設の難易 容易 容易 容易 困難
干渉の受けやすさ 耐性あり 耐性あり 受けやすい 受けない
特徴 電気サポート部品が安価. 電気サポート部品が安価. 電話線のようにすでに敷設されていることが多い. 音声およびデータをサポート
用途 安全性が求められる大規模システムの媒体 Thinケーブルのバックボーン UTPの場合,低予算小規模.STPの場合トークンリング. データの高速伝送・安全性が要求される規模のシステム



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