NetBIOSの名前解決とは?
0.改定履歴
- 1998.05.01 初版
1.はじめに
このドキュメントは,NetBIOSの名前解決についてのドキュメントである.
2.NetBIOSの名前解決とは?
“NetBIOSの名前解決”とは,コンピュータのNetBIOS名(Win95やNTでいう,“コンピュータ名”)をIPアドレスに変換する事である.
TCP/IP上のNetBIOSを用いているアプリケーションを使う場合には,IPアドレスをMACアドレスに変換する前に,NetBIOS名をIPアドレスに変換し,通信相手先を知る(解決する)必要がある.
3.解決方法
Microsoft TCP/IPでは,次のような解決方法が用意されている.
NetBIOSネームキャッシュ | コンピュータが最近解決したNetBIOS名を含んでいるローカルなキャッシュ. |
---|---|
NetBIOSネームサーバ | NetBIOSコンピュータ名の名前解決を提供する,RFC 1001/1002にしたがって実装されたネームサーバ(これをNBNSという). MSでは,WINSとして稼動している. |
ローカルブロードキャスト | ローカルネットワーク上にブロードキャストして見つける. |
LMHOSTSファイル | IPアドレスをコンピュータ名に静的にマッピングするローカルにあるテキストファイル. |
HOSTSファイル | LMHOSTSと同じく,ローカルにあるファイル. これはホスト名とIPアドレスをマッピングする. |
DNS | IPアドレスとホスト名のマッピングしたデータベースを持っているサーバ. |
Windows NT4.0では,ここに提示した順番に,名前解決を進めていくことが出来る. 解決できなければ次の方法を試すということである.
- ローカルキャッシュを探す.
- WINSサーバが設定されていれば接続する.これは最大3回行われる.WINSサーバが定義されていなければ次の方法を行う.
- ローカルネットワーク(サブネット)ブロードキャストを行う. これも3回行われる.
- lmhostsファイルを参照する.
- TCP/IPの設定にて,「Windows名前解決にDNSを使う」がチェックされていれば,hostsファイルを参照する.
- DNSサーバを参照する. 応答しなければ,5,10,20,40秒という間隔でリトライを繰り返す.
- ここまでで見つからなければ,エラーとする.
これは,Windows NT4.0以降の場合の名前解決手段であると書かれている. たぶん,DNS系の参照(DNS,hostsファイル)はNT3.51は適用されていないようである.