ディレクトリ複製の設定
ディレクトリ複製の設定
0.改定履歴
- 1997.02.07 初版
- 1997.02.14 間違いの修正
- 1997.07.23 レプリケータが原因のトラブルを巻末に追加
- 1997.11.02 NT内での動作順を追加
- 1999.12.04 「ディレクトリ複製について」と説明を統合した
1.はじめに
このドキュメントでは,ディレクトリ複製サービスの設定に付いて説明する. ディレクトリ複製については,ドキュメント「ディレクトリ複製について」を参照する.
2.複製用ユーザの作成
ディレクトリ・レプリケータでは,それ専用にユーザアカウントが必要となる. ここでは,このユーザアカウントを作成する.
- [ドメインユーザマネージャ]を起動する.
- 適切なユーザ名で1つユーザを作成する.(名前などは任意)
- [無期限パスワード]オプションを選択する.
- [ログオン時間]を確認する.
- [Replicator]グループに所属させる.
エクスポート,インポートコンピュータが,別々のドメインである場合は,各々のドメイン,ワークグループ用にアカウントを作成する必要がある. また,パスワードは同じ物を設定しておく.
3.ディレクトリ複製サービスへのアカウントの割り当て
ディレクトリの複製は,「ディレクトリ複製(Directory Replicator)サービス」で行う. このサービスを稼動させるためには,先ほど作成したディレクトリ複製用のアカウントを用い,このユーザをサービスに割り当てる.
- [コントロールパネル]を開く.
- [サービス]を開く.
- サービスの一覧から[Directory Replicator]を選択し,[スタートアップ]ボタ ンを押す.
- [スタートアップの種類]フレーム内で,[自動]オプションボタンを選択する.
- [ログオン]フレーム内で[アカウント]オプションボタンを選択し,ユーザを選 択する.
- 指定したアカウントの[パスワード]および[パスワード再入力]を入力する.
- [OK]ボタンを押す.
- 成功すれば[アカウント〜にサービスとしてログオンする権利が与えられ, Replicatorローカルグループに追加されました.」とダイアログが表示される ので,[OK]ボタンを押す.
- [終了]ボタンを押し,[コントロールパネル]を終了する.
4.エクスポート元パスの作成
複製(エクスポート)される元になるディレクトリを作成する. このディレクトリは,複製のエクスポートパス(デフォルトではC:%systemroot%\SYSTEM32\REPL\EXPORT
になる)のサブディレクトリで無ければならない.
[ファイルマネージャ],あるいは[コマンドプロンプト]によって任意の場所にディレクトリを作成する.
5.エクスポート元パスの指定
エクスポート元パスは,[サーバマネージャ]によって指定する.
- [サーバマネージャ]を起動し,対象となるコンピュータを選択する.
- [コンピュータ]メニュー内の[サーバ情報](NT4.0はプロパティ)を選択する.
- [複製]ボタンを押す.
- [ディレクトリのエクスポート]オプションボタンを押す.
- [エクスポート元パス]に,先ほど作成したディレクトリをフルパスで設定する. 選択ダイアログがないので,正確に入力する.
- [ディレクトリのエクスポート]のボタンを選択する.
- [追加]ボタンを押す.
- [ドメインの選択]画面が表示され,ドメイン名やコンピュータ名を選択し, [OK]ボタンを押す.
- [エクスポート先リスト]に選択したドメイン名やコンピュータ名が表示される.
- [OK]ボタンを押して,[サーバマネージャ]を終了させる.
6.インポート元のパス指定
インポート元のパスは,[サーバマネージャ]によって指定する.
- [サーバマネージャ]を起動し,対象となるコンピュータを選択する. 異なるドメインの場合,[コンピュータ]メニューから[ドメインの選択]を選び,対象となるドメインを選択する.
- [コンピュータ]メニュー内の[サーバ情報](NT4.0はプロパティ)を選択する.
- [複製]ボタンを押す.
- [ディレクトリのインポート]のボタンを選択する.
- [インポート先パス]に,インポートさせたいディレクトリをフルパスで設定する. 選択ダイアログがないので,正確に入力する.
- [追加]ボタンを押す.
- [ドメインの選択]画面が表示され,ドメイン名やコンピュータ名を選択し, [OK]ボタンを押す.
- [インポート元リスト]に選択したドメイン名やコンピュータ名が表示される.
- [OK]ボタンを押して,[サーバマネージャ]を終了させる.
7.ディレクトリ複製サービス動作シーケンス
- エクスポートサーバ側のサービスが一定間隔(デフォルト5分)で,複製対象のディレクトリを検査し,ファイルの更新や追加/削除などをチェックする.更新が無ければそこで終わり.
- 更新があれば,指定されたインポートコンピュータのサービスに更新を通知する.
- 通知を受けたインポートコンピュータは,複製対象のディレクトリに接続し,更新されたファイルやディレクトリの情報をチェックし,更新されたファイルを取り込 む.(削除されたファイルやディレクトリは,インポートコンピュータ上でも削除される)
ただし,3のステップでエクスポートサーバ上のプロセスがファイルやディレクトリにアクセスしていると,そのファイルはコピーされない.