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システムポリシーについて


システムポリシーについて


0.改定履歴

  • 1998.08.12 初版

1.はじめに

 このドキュメントは,システムポリシーについて,その機能概要を説明する物である.

2.システムポリシーとは

 システムポリシーとは,WindowsNT4.0およびWindows95から採用されたもので,システム構成やユーザがコンピュータ上で行なえる作業を制限することが出来る.

 クライアントマシンがWindowsNT4.0およびWindows95(Windows98は未検証)に限られ,WindowsNT3.51などは含まれない.

 これを利用することによって,WindowsNTネットワークに所属するコンピュータを効率的に管理し,ユーザ管理を簡単にするものである.

 具体的に説明すると,ユーザがデスクトップ上で見ることが出来るもの,およびユーザがコンピュータ上で実行できるものを制御する規則の集合体がシステムポリシーである.

 システムポリシーの本体は,レジストリの定義体であり,ユーザがネットワークにログオン(ドメインにログオン)した際に,個々のクライアントのレジストリにシステムポリシーを適用,つまりシステムポリシー分のレジストリをマージする. つまり,簡単に言えばレジストリを配布して適用する仕組みであり,レジストリで出来る事以上の事は出来ないことになる.

3.コンピュータポリシーとユーザポリシー

 ポリシーは,2つある. 新しくポリシーを作成しようとすると,デフォルトで2つのポリシーが設定される.

  • 既定のコンピュータ
    • ログオンとネットワークの設定を構成する. このオプションは,ドメイン内のすべてのコンピュータに設定され,そのコンピュータにログオンするユーザすべてに影響する.
  • 既定のユーザー
    • ユーザのデスクトップを構成する. ドメインすべてのユーザに影響する.

 また,コンピュータ毎,ユーザ毎に,個別のポリシーを設定する事も出来る.

 Windows95のシステムポリシーエディタを見ていると,「既定の〜」ではなく「普通の〜」となっているようである.

4.WindowsNTとWindows95の違い

 前に述べたように,ポリシーではレジストリをマージするのがその内容である. よって,WindowsNTとWindows95では,レジストリ構成が違うので,別々のポリシーを用意する必要がある.

  • WindowsNTのポリシーを作成する場合
    • Windows NT Serverに“システムポリシーエディタ”がデフォルトでインストールされる.
  • Windows95のポリシーを作成する場合
    • デフォルトではインストールされないので,Windows95のCD-ROMからインストールする.

 Windows95のシステムポリシーは,ポリシーを適用するマシンすべてにインストールする必要は無い. ポリシーを作成するマシンだけで必要である.

 Windows95のシステムポリシーエディタのインストール方法は,ドキュメント「システムポリシーエディタの構成 〜Windows95の場合〜」を参照する.

 それぞれのプラットホーム用に作成するポリシーファイルは,次の通りになる.

ポリシーファイル
プラットホーム ファイル名
WindowsNT ntconfig.pol
Windows95 config.pol

5.システムポリシー配布ロジック

 ポリシーファイルが各クライアントに配布されるのは,次の通りである.

  1. クライアントが,ドメインのログインする.
  2. 共有フォルダ“NETLOGON”に接続し,この中にあるプラットホーム毎のポリシーファイルを,各コンピュータがダウンロードする.
  3. ダウンロードしたポリシーの内容を,ローカルコンピュータに適用する.

6.ポリシーファイルの格納場所

 ポリシーファイルは,NETLOGON共有に保存されることは前章で述べたが,このNETLOGON共有は,以下のディレクトリを共有しているにすぎない. よって,このディレクトリにポリシーファイルを格納する.

NETLOGIN共有先,ポリシーファイルの保存先

%systemroot%\System32\Repl\Import\Scripts

7.ポリシーファイルのロードバランシング

 ポリシーファイルは,デフォルト(何も設定してない物)だと数Kバイト(8Kほど?)だが,クライアントが多いと,朝など,ユーザが一度にマシンを使い始めるとき等,ダウンロードに時間がかかる事が予想される.

 Windows NTの場合,PDC以外にBDCからも取得するようになっているが,Windows95の場合はPDCから取得するようになっている. BDCからも取得するようせっていするには,ロードバランシングを設定する必要がある.

  1. Windows95のシステムポリシーエディタを起動する.
  2. config.polファイルを開く.
  3. “普通のコンピュータ”を開く.
  4. [ネットワーク]の[更新]の[リモート更新]を展開する.
  5. [ロードバランス]をチェックする.

 特定のサーバから取得したい場合には,ここでネットワークパスを設定すればよい.

8.BDCへの最新ポリシーファイルの配布

 ポリシーファイルをBDCからも取得するように設定した場合,最新のポリシーファイルがNETLOGONに存在しないと意味がない.

 よって,ディレクトリ複製機能を使用して,ポリシーファイルを複写するよう設定しておく.

 ディレクトリ複製については,ドキュメント「ディレクトリ複製について」を参照する.



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