DHCP運用化に伴うアクセス延滞
〜Networkドライバ変更〜
0.改訂履歴
- 1997.07.23 初版
1.現象
xxセンターのA-NT・B-NTサーバが次のような状態になった.
- Windows95クライアントから,ファイル共有機能によって共有している内容をエクスプローラなどで閲覧しようとすると,応答が遅い.
- さらに,共有ドライブへの接続が頻繁に切れる.
2.調査
この現象は,ネットワーク負荷が高いという理由によりNETBEUIをクライアントからを外し,TCP/IP接続としている. 同じタイミングでクライアントはDHCPクライアントになったが,この直後から動作が不安定である.
2.1.ネットワークカードのエラー報告を参照
サーバには,Intel Express Proカードを使用しているが,このドライバ(コンパネ)から,カードで発生したエラーが取れる.
障害が起きているマシンと,同じネットワークカードを使用している別の安定稼働中のマシンのエラー回数を比較してみると,次のようになった.
NTサーバ | エラー回数 |
---|---|
A-NT | 11000 |
B-NT | 33000 |
WWWサーバ | 500 |
SNAサーバ | 2000 |
この表によると,WWWサーバのエラー回数が少ないが,これは稼働期間が短いからでもある. しかし,同程度の稼働を続けているSNAサーバのエラー回数に比べて厚板・薄板のエラー回数は多すぎる.
3.原因
この時点で原因は判らなかったが,エラーの少ないWWWサーバでは同じFMV-186(10M/100M)カードを用いているにも関わらず,納期の違いからかドライバのバージョンが次のように違っていた.
NTサーバ | ドライバ |
---|---|
A-NT | V1.1 |
WWWサーバ | V2.1 |
4.対処方法
根拠は全くないが,このドライバに入れ換えてみることで,エラーは次のように変化した.
A-NT | B-NT | |
---|---|---|
ドライバ | V2.1 | V1.1 |
パケット送信数 | 660 | 660 |
受信数 | 655 | 515 |
ロスト | 5 | 145 |
消失割合 | 1% | 22% |
ドライバの更新によって,今回の障害は回避できた.