ファイル増加によるサーバ障害
〜Quota Managerの処理過多〜
0.改定履歴
- 1999.01.11 初版(Notesで報告)
- 1999.01.12 Web版に直した
1.現象
ここ1ヵ月ほど,ファイルサーバの反応が著しく遅くなる.
クライアントからファイルの保存や,エクスプローラにてディレクトリ一覧を参照していると,1,2分応答がなくなって待ちになってしまう現象が頻発する.
2.調査
パフォーマンスモニタにて,次のような項目をチェックした.
ファイルの一覧取得が遅くなるということで,ネットワーク,メモリ,ディスクのほかにリダイレクタやサーバサービスも監視したが,見ての通り,プロセッサ利用率が一定間隔で負荷が高くなっていることがわかる.
さらにプロセス毎のプロセッサ利用率を調査すると,QuotaManagerの負荷と同期していることがわかった.
3.原因
QuotaManagerは,ディレクトリ毎に容量制限を行うサービスプログラムであるが,使用量が制限した値に近くなったために,頻繁にチェックを行うようになったため,プロセッサの使用率が高くなったことが原因であった.
QuotaManagerでは,使用率が何%になったらどれくらいの間隔でチェックにいくかというのを設定できる.また,書き込みが行われる度にチェックを行う.
つまり,使用容量がリミットに近づいたためにチェックを行う動作が開始され,多くのユーザが書き込み処理を行うため,ファイルがクローズされる度にトータルの容量計算を行い,これがプロセッサの負荷を高めた原因であった.
4.対応
QuotaManagerの設定にて,リミットになるまでチェックを行わず,越えたところでロックを行うように設定することで,頻繁にチェックを行わないようになった.