プリンタプール
0.改定履歴
- 1997.10.21 初版
1.はじめに
この文書では,WindowsNTの便利な機能である,“プリンタプール”について説明する.
2.モデル
WindowsNTをプリンタサーバとして使用している場合,クライアントからの印刷要求は印刷ジョブとして受け取る.
その印刷ジョブは,特定のプリンタデバイス,つまりプリンタに向けて行なわれる事が一般的であると思う. この単純なモデルを表すと次の図の用になる.
そして,プリンタとユーザが増えた場合には,次のようなハード構成モデルとなる.
この場合,これ以上ユーザが増えようが,プリンタが増えようが,この文書のテーマからすればどちらでもよい.
このモデルでは,そのうち問題が生じてくる可能性がある.
3.効率的利用
ユーザ,あるいはプリンタが増えた場合,次のような問題が発生する.
たとえば,前出の図にあるPrinter1,Printer2が同じ性能,同じメーカであったとしても,Client A,ClientBのユーザが,どちらのプリンタを利用するか判らない.
たとえば,普通のユーザがわざわざ“プリンタ”アイコンを開き,そのプリンタの使用状況を確認した上で,空いているプリンタを選択して印刷するだろうか?
また,あるは最初はPrinter1が使われており,稼働率が高いからとの理由でPrinter2を買ったとしよう. その場合,効率的にあるユーザはPrinter1を,あるユーザはPrinter2をなどと振り分けることが出来るだろうか.
そして,1台のプリンタが故障した場合に,ユーザは自分のいつも印刷するプリンタの設定を変更するのだろうか...
4.プリンタプールの概念
これら前出の問題を解決する方法が,“プリンタプール”である.
プリンタプールでは,複数のプリンタデバイスを1つの論理デバイスとして定義することが出来る.
このモデルを図にすると,次のようになる.
つまり,物理プリンタであるPrinter1,Printer2を,Printer0という1つの論理プリンタとして定義する.
クライアントからは,実際に印刷されるのはPrinter1か,Printer2かは判らない. 印刷する物理プリンタを選択するのは,その利用率などからWindowsNTが自動的に振り分けてくれる事となる.
どちらのプリンタに印刷されるか判らないので,できれはプリンタの設置場所は隣接しておいた方が良いと思われる.
4.設定方法
プリンタプールの作成方法は,次の通りである.
プリンタメニューのプリンタ情報コマンドを選び,詳細ボタンを押す.
追加ポートに印刷一覧から,他のプリンタを接続したポートに対するポートを選択する.ポートが無い場合には,追加する.