NTの構成情報取得
〜 WindowsNT診断プログラムwinmsd.exe〜
0.改定履歴
- 1998.11.17 初版
1.はじめに
このドキュメントは,WindowsNT4.0にて,システムがどのように構成されているかを取得するプログラム.“WindowsNT診断プログラム(winmsd.exe)”について説明する.
このプログラムを使用する機会として,個人的に推奨するのは次の通りである.
- NTをインストールした直後
- サービスなどを構成した直後(再インストールなど)
- アプリケーションをインストールした直後
この構成情報はテキストファイルとして保存することが出来る. よって,これらの機会毎に取得して,構成変更を行なう都度,それを比較してみればよい.
2.WindowsNT診断プログラムの実行
2.1 スタートメニューからの実行
スタートメニュー
- [スタート]メニューの,[プログラム],[管理ツール]と選択し,メニュー内にある[Windows NT 診断プログラム]を選択する.
2.2.コマンドラインからの実行
ファイル名を指定して実行ダイアログ
- [コマンドプロンプト],あるいは[スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]からwinmsdとタイプする.
2.3.実行画面
前述の手順にて,“Windows NT 診断プログラム”が起動する.
“Windows NT 診断プログラム”の表示結果
2.4.実行時オプション情報(ヘルプ)の表示
“Windows NT 診断プログラム”の実行時オプション情報を取得するには,コマンドラインから実行時し," /?"を付ける.
|
3.構成情報のファイル化
システム構成情報をファイルに保存するためには,"/f"オプションを使用する.
C:\NT40A\Profiles\Administrator\デスクトップ>winmsd /f |
C:\NT40A\Profiles\Administrator\デスクトップ>dir ドライブ C のボリューム ラベルはありません。 ボリューム シリアル番号は 1C36-59B6 です C:\NT40A\Profiles\Administrator\デスクトップ のディレクトリ 98/09/26 08:00p <DIR> . 98/09/26 08:00p <DIR> .. 98/09/26 08:00p <DIR> ブリーフケース 98/09/27 09:17p 574 Outlook Express.lnk 98/11/10 03:01p 425 Lhasa.lnk 98/11/17 11:57a 15,406 QUADRA.TXT 6 個のファイル 16,405 バイト 579,403,776 バイトの空き領域 C:\NT40A\Profiles\Administrator\デスクトップ> |
カレントディレクトリ上に,「コンピュータ名.txt」というファイルが作成される.(上記例では,QUADRA.TXT)
3.1./sと/aオプション
/sと/aオプションを付けることによって,レポートのないようを指定することが出来る. 次にあるサーバにて,winmsd /fを実行した場合のファイルサイズを元に,簡単に説明する.
使用方法 | ファイルサイズ | 内容 |
---|---|---|
winmsd /f |
15,406 |
簡単なレポートを出力する. サーバ上のサービス,デバイスなどの稼働情報が取得できる. |
winmsd /s /f |
15,406 |
前出にくらべ,サービスの依存情報や,ネットワークに関して詳細情報を取得することが出来る. |
winmsd /a /f |
37,170 |
デフォルトと同じ. |
3.2.レポートの違い
/sと/aを指定すると,そのレポートの中身が違う.たとえば,次の例の様な感じである.
サービス レポート ---------------------------------------------------------------------- Alerter 実行中 (自動) pcANYWHERE Host Service 実行中 (自動) Computer Browser 実行中 (自動) |
サービス レポート ---------------------------------------------------------------------- Alerter 実行中 (自動) C:\NT40A\System32\services.exe サービス アカウント名: LocalSystem エラーの重大さ: 標準 サービス フラグ: 共有プロセス サービスの依存関係: LanmanWorkstation Computer Browser 実行中 (自動) C:\NT40A\System32\services.exe サービス アカウント名: LocalSystem エラーの重大さ: 標準 サービス フラグ: 共有プロセス サービスの依存関係: LanmanWorkstation LanmanServer LmHosts |
4.応用
ある時点で構成情報を残しておき,後日最新を取得する.
そして,標準のfc(File Compare)コマンドを用いて,差分を出力する.
たとえば,次の例では,差分をdiff.txtというファイルに書き出している.
C:\>fc quadra.txt quadraold.txt > diff.txt |
そのdiff.txtを参照したのが次の通りである.
ファイル QUADRA.TXT と QUADRAOLD.TXT を比較しています ***** QUADRA.TXT ---------------------------------------------------------------------- C:\ (ローカル - FAT) 合計: 2,096,960 KB, 空き: 565,696 KB シリアル番号: 1C36 - 59B6 ***** QUADRAOLD.TXT ---------------------------------------------------------------------- C:\ (ローカル - FAT) 合計: 2,096,960 KB, 空き: 565,824 KB シリアル番号: 1C36 - 59B6 ***** ***** QUADRA.TXT ファイル名の長さ: 255 |