特殊なバックアップ
0.改定履歴
- 1997.02.23 初版
1.はじめに
NTについているバックアップ用のプログラム,「バックアップ」(ntbackup.exe)は完ぺきではない. そこで,ここではそれらを挙げる.
2.レジストリのバックアップ
ntbackupでは,ローカルマシンのレジストリのバックアップは可能だが,リモートマシン上のレジストリのバックアップは不可能である.
WindowsNT Resource Kitには,レジストリのバックアップ・リストアを行なうツールが用意されているので,このツールと組み合わせて実現可能であるという.
だが,この手順はとても難しいそうだ.
3.オープンファイル
普通,バックアップ中にオープンされているファイルはスキップされる. これもntbackupに関係するレジストリを変更することでオープンされているファイルのバックアップも可能である.
しかし,そのファイルをオープンしているアプリケーションに対する影響や,ファイルの整合性などのトラブルを考えるとあまり賢いとはいえない.
1つの例としては,WINS,DHCP
サーバのデータベースであるWINS.MDB
と,DHCP.MDB
などのファイルもバックアップ時にはスキップされるが,WINSはWINSマネージャで手動でデータベースの内容をバックアップすればよいし,DHCPはバックアップコピーが一定期間で自動的に作成されている.
このような場合は良いが,その他の場合はどうすべきであろうか?
オープンされているファイルはサービスが掴んでいる場合が多いので,出来るだけこのサービスを停止すれば,ある程度のスキップされるファイルを軽減することが出来る.
データベースなどのファイルについては,一般的なファイルとは違う別のドライブに入れておくべきである.
ユーザが使用しているファイルに関しては,バックアップ前にメッセンジャ・サービスなどで警告し,保存してもらった後に,サーバから接続を切るようにすれば新たにオープンされることは無いであろう.
4.Microsoft ExchangeサーバとMicrosoft SQL Server
これらのソフトウェアが作成するファイルの場合,ntbackupではバックアップできない独自の形式を備えている.
Exchangeサーバに場合は,そのパッケージにntbackup代替品がついており,これを用いることで普通のファイルシステムと同じようにバックアップを行なうことが出来る.
面倒なのがSQL Serverである. SQL Serverにはバックアップ目的としたダンプ機能があるが,これがMTF(Microsoft
tape Format)との互換性がない為に,普通のファイルシステムと同じテープに保存できない.
このような場合には,もうサードパーティ製のバックアップ用ソフトウェアを購入するしか無いようである.