NTbackupエラーメッセージ
0.改定履歴
- 1998.01.09 初版
1.はじめに
このドキュメントは,WindowsNTにてntbackupを利用したバックアップを行なう際に,そのバックアップログからエラーを探すために必要な文言とその理由を示す物である.
2.NTのバージョンの違いについて
NT3.51とNT4.0では,このバックアップのログに書かれるエラーの文言が異なるようになった.
それは,単に「今まではカタカナが全角文字だったのに対して,半角カナを用いている」用である. すべてのエラーを照合したわけではないが,大半のエラーメッセージは,そのフォーマットに変換されているようである.
このドキュメントでは,おもにNT3.51をターゲットとしている.(現在管理しているNTが3.51が多いため) よって,NT4.0に関しては対象外であるが,前述のメッセージの違いを考慮すればNT4.0でも利用できると考えられる.
3.メッセージのキーワード別説明
ここでは,バックアップログに吐き出されるエラーメッセージについて記述する. このエラーのキーワードについては,現在のところどのドキュメントにも載っている事を確認できないので,全て経験値であり,ここに紹介した物以外でも発生する可能性もあるので“ここに載っている物が全てでは無い”事に注意する.
3.1.スキップ
バックアップを行なうときに,対象となっているファイルが書き込みにてオープン,つまり現在使用中であることを示す. 通常,ntbackupは,このファイルがクローズされるまで30秒待ち,それでもファイルが安定しない(つまり閉じられない)場合にはバックアップされない.
よって,「このファイルはスキップされました」のような表示がなされる.
ちなみに,レジストリを変更することによって,この使用中ファイル(つまり書き込みオープンされたファイル)があっても,それを無視してバックアップする事も可能になる. しかし,その場合は編集途中のディスク上に残っているファイルについてのみバックアップが行なわれるので,ファイルが中途半端に保存されている可能性もあるのでお勧め出来ない.
3.2.異なるファイルです
ntbackupのオプションにて,書き込み検査(ベリファイ)が行なわれる. このエラーは,そのベリファイ時に起こったエラーで,次の2つが考えられる.
- バックアップ後にファイルが変更された
- ベリファイは,すべてのバックアップが終了した後に行なわれるが,バックアップ終了後〜検査開始の間にファイルが修正・変更された場合には,テープの内容とディスク上の内容が異なるので,このようなメッセージがでる.
- なんらかの書き込みのエラー
- 当然,書き込み時に何らかの障害(高圧電流が近くで流れたとか?)が起こった場合にデータがおかしい時に起こる.
この場合,「バックアップ後にファイルが変更された」と見る方がケースとしては圧倒的に多い. よって,このエラーが報告されたファイルをハードディスク上でチェックしてみれば,ファイルのアーカイブビットがセットされている状態となっていることが確認できるであろうとおもわれる.
3.3.要求時にエラーを検出
このエラーについては原因不明・再現性無しであるため,詳細は判らない.
3.4.データ不良
このエラーは,テープメディアに異常が発生している場合に多い. あるいはDATのクリーニングを行なうことで回避することが出来る事もある.
3.5.アクセスする権限がありません
そのメッセージ通りアクセスする権限が無い場合があるかもしれないが,atコマンドでスケジュールして起動している場合には,通常はSYSTEMアカウントを用いているのでそのようなメッセージは出ない.
これは,実はバックアップ対象として指定したディレクトリが無い場合に発生するようである.