Software Update Serviceについて
0.更新履歴
- 2002.06.22 新規作成
- 2002.06.24 ちょっと情報追加.
- 2002.06.25 体裁を良くして情報を追加した.
1.はじめに
Software Update Service(略称SUS)とは,Microsoftが提供するWindows Updateの仕組みを,企業内で構築するためのソフトウェアである.
2.概要
これまでは各クライアントマシンがそれぞれWindows Updateのサイトに接続してアップデートをダウンロードしていたが,このサーバを構築することによって,企業内にWindows Update専用のサーバを構築することができ,ネットワークトラフィックの削減ができ,これまでのWindowsUpdateと違い,自動的にアップデートを行える.
SUSについて詳しくかかれているのは,本日(2002/06/26)現在,以下のドキュメントだけである.
- Software Update Services Overview White Paper
- Software Update Services Deployment White Paper
3.稼働環境全般
- 対象とされるOSは,Windows 2000以降のOSとなる.
- Windows 2000は,Professional,Server,Advacend Serverで,全てSP2が適用されている.
- Windows XPは,Professional,Home Edition.
- Windows .NET Server family(現在)出荷されているもの.つまりベータ版だけ?
- Active Directoryサービスのネットワーク上で管理するととても簡単.
- このサービスを使うにあたり,必ずしもActiveDirectoryは必要ない.
- グループポリシーなどで適用範囲を設定するようなことができる.
- また,非Active Directory環境では,ログオンスクリプト等でレジストリで設定する
- これまでは,自分でアップデートを行わなければならなかったが,クリティカルなパッチに関しては自動的に適用されるようになる.
- アップデートの方法は,3種類くらいから選択できる.
- ダウンロードとインストール前にに,警告メッセージを出す.
- 自動でダウンロードして,インストール前に警告を出す.
- 自動的にダウンロードして,定時にインストールを行う.
- なお,この場合警告が表示されるのは,管理者権限ユーザのみ
- アップデートの方法は,3種類くらいから選択できる.
- クライアントソフトをインストールすると,サービスが登録される.
- そのサービスは,ローカルシステムアカウントで実行される.
- そのサービスが,インストールを行うので,パッチを適用するときに管理者権限でログオンが不要.
- ただし,「自動的にダウンロードして,定時にインストールを行う」にしておかないといけない.
- 通信にはHTTPを使用する.
- System Management Server(SMS)を使っているのであれば,そっちのほうがいろいろできるが,"SMS
security Patch Extensions"というのが2002年の第3四半期に出荷予定.
- 大企業だったら,"SMS Value Pack"を使ったほうが良い.これも2002年第3四半期.
- Microsoftのサイトとシンクロナイズする.
- デフォルトでは,全てのモジュールをダウンロード対象とするため,対象とする言語を英語・日本語などに絞ると良い.
- 何らかの理由により,「このパッチは適用させない」という設定することができる.
3.クライアント要件
- ローカルの管理者権限のあるユーザ権限が必要.
- クライアントモジュールのインストール時.
- パッチの適用時は,完全自動化にしていれば,一般ユーザ権限でログインしているときでも可能.
- ダウンロードされたモジュールは,Microsoftのデジタル署名で確認する.
- Windows XP以降では,Background Intelligent Transfer Service (BITS)という技術を使って,マシンが使われていないときを見計らってダウンロードされる.
- 複数のパッチがある場合でも,それらを全て適用して1回のダウンロードで完了する事ができる.
4.サーバ要件
- Windows 2000 ServerでSP2以降.
- IIS5.0が必要.
- 当然セキュリティパッチがあたっている必要がある.
- サーバも,Microsoftのデジタル署名を確認してシンクロナイズしてアップデータをダウンロードする.
- もしMicrosoftのデジタル署名が無い場合は,削除される.
- 管理者は,用意されているパッチからテスト用にダウンロードして試すことができる.
- 管理者は,SUSからアップデータを自動で定期的に取得するように設定したり,手動で取得する事ができる.
- 手動で取得する場合,[同期する(Syncronize Now!)]ボタンを押すだけの簡単操作.
- 1つの企業で,インターネットにつながった1つのSUSサーバがあればよい.
- しかし,複数台必要な場合,SUSサーバ間で内容を複写することもできるので,企業内に複数のSUSサーバを稼動させることができる.
- 管理者用のインタフェイスはHTTPやHTTPSで接続でき,IE5.5以降が必要となる.
- HTTPSするためには,証明書が必要.
- パッチの適用状況についてログで確認することができる.
- 以下のサービスが稼動するサーバ上では,稼動しない事がわかっている.
- Active Directoryのドメインコントローラ.
- Small Business Server
- 以下のサービスと共存できる.
- FrontPage Server Extensions
- SharePoint Team Services
- ASP .NET applications
- ホワイトペーパーによると,最低限Pentium733MHz,512MB
RAMのマシンが必要.
- そのレベルのマシンで15000クライアントをサポートできるとされている.
5.モジュールの入手
- モジュールは,以下のサイトからダウンロードできる.
- Software Update Service
- モジュールは,サーバ用とクライアント用に分かれている.(2002.06.22現在)
- サーバ用は,英語と日本語が選択できる.
- クライアント用は,いろいろな言語が選択できる.
- ダウンロードしたファイルは,次のとおりである.

- サーバ用が約48MBで,クライアント用が約1MB.
- これは両方とも日本語版.