W2Kの使用可能なメモリについて考える
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- 2002.02.10 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,Windwos2000で利用できるメモリの調べ方について説明する.
2.仮想メモリについて
設定されている仮想メモリについては,次の画面から確認できる.
- [コントロールパネル]→[システム]
- あるいは,デスクトップの[マイコンピュータ]を右クリックして[プロパティ]を開く.
- [詳細]タブ→[パフォーマンスオプション]ボタンを押下する.
- [変更]ボタンを押下する.
- 次のような画面が表示される.
Windows2000では,ページングサイズの推奨値は,物理メモリの1.5倍である.
このマシンの場合,物理メモリ容量が約240MBなので,240×1.5=360MBとなっている.
最大サイズを設定しておくことで,メモリを多く使うようになった場合に,ページングファイルが自動的に拡張されてメモリ不足を防ぐ事ができる.
また,ページングファイルは最大16個までのハードディスクドライブに配置することができるため,ページングが発生した場合のアクセスパフォーマンスを最適化することが可能である.
ページングファイルは,初期サイズで指定されたファイルサイズ分をOS起動時に割り当て,メモリが足りなくなる都度,最大サイズになるまでは自動拡張が行われる.
ただし,拡張しようとした時点で,空きディスク容量が無い場合は,最大サイズまで拡張されない.
また,自動拡張の際に,ファイルの断片化が発生する可能性があり,パフォーマンスがより悪化する可能性もあるため,できれば初期サイズを最大サイズのイメージ,最大サイズでしていするメモリを「予備」のイメージで定義するとよい.
3.実際に使用できるメモリについて
現在のメモリ使用量をみるために,Windows2000では2つのツールが用意されている.
- タスクマネージャ
- パフォーマンスモニタ
ここでは,簡単に確認できるタスクマネージャを使ってメモリの情報を確認する.
- タスクマネージャを起動してメモリ情報を確認するには,次の方法がある.
- [スタート]メニューの[ファイルを指定して実行]から"taskmgr"と入力する.
- [スタート]メニューの空いているところで,右クリックのメニューから[タスクマネージャ]を選択する.
- CTRL+SHIFT+ESCキーを同時に押下する.
- [パフォーマンス]タブを押下する.
すると,次のような画面が出る.
- 「物理メモリ:合計」で,このマシンに実際に搭載されているメモリ容量がわかる.
- この場合は,約240MBとなっている.
- 「コミットチャージ:合計」で,OSやアプリケーションで利用されているメモリ容量がわかる.
- この合計は,物理メモリ上か,仮想メモリ上かの区別なく,割り当てられているメモリの合計である.
- この場合,約136MBのメモリが使われている.
- [カーネルメモリ:合計]で,Windows Exective
Serviceが使っているメモリを示す.
- この場合,約45MBをカーネルが使用しているので,コミットチャージ:合計の136MB-45MB=91MBがOSやアプリケーションが使っている事となる.
- [カーネルメモリ:非ページ]とは,パフォーマンスモニタでいう"Non
Paged Pool"で,ページングファイルに退避できない,つまり確実に物理メモリに常駐している容量である.
- この容量が約20MBである.
- 「コミットチャージ:制限値」で,現在のページングファイルを拡張しないままで利用できるメモリ容量を示す.
- つまり,前出の文書で確認したように,このマシンでは,360MBのページングファイルを使っているので,物理メモリとあわせて240MB+360MB-20MB=580MBが,OSやアプリケーションによって利用できるメモリ容量となる.
- この580MBのことを,「仮想メモリ容量」という.
- ただし,ページングファイルのサイズ設定の中で,「初期値360-最大値720」としているので,おおまかにこのマシンでは,約1GBまでの仮想メモリを割り当てることが可能で,それまではメモリ不足エラーは出ない.