W2K Install色々
0.更新履歴
- 2001.11.21 新規作成
- 2001.12.09 インストーラパッケージの情報追加等.
1.はじめに
このドキュメントは,Windows2000のインストールに関するメモである.
2.新規インストールとアップグレード,ハードウェアスペック
- 新規インストール
- CD-ROMのi386フォルダにあるwinnt.exeを実行する.
- makeboot.exeを使うと,セットアップ用のFDの作成が行える. FDは4枚必要.
- アップグレードインストール
- winnt32.exeを実行する.
- winnt32 /checkupgradeonlyか,chkupgrd.exeを実行すると,デバドラやソフトに互換性があるかチェックが行える.
- Win3.1やWinNT3.5からアップグレードする場合,事前にWinNT3.5.1かNT4.0に移行しないと移行できない.
- Windows2000 Professional
- 必要なスペック
- Pentium166MHz以上.SMPで2CPUまでサポート.
- メモリ 32MB以上 4GBまでサポート.
- 900MB以上のハードディスク.
- Win95やWin98からのアップグレード
- ドメインにコンピュータアカウントの作成が要求される.
- (ローカルの)administratorアカウントが作成され,パスワードを入力する.
- 必要なスペック
- Windows2000 Server
- 必要なスペック
- Pentium166MHz以上.SMPで4CPUまでサポート.
- メモリ 64MB以上 8GBまでサポート.
- 1.2GB以上のハードディスク.
- ドメインをアップグレードするには,
- NT4.0のPDCと全てのBDCを同期する.
- BDCをネットワークからはずす.
- PDCをWindows2000にアップグレードする.
- 新しいドメイン(Active Directory)では,
- PDC,BDCというのが泣くなり,全てのDC(Domain Controller)はPDCと考えられる.
- それぞれのDCで,ユーザの追加,パスワードの変更などが行える.
- 変更結果は,全てのDCに反映され,それを「マルチマスタレプリケーション」という.
- アップグレード中の同じドメインにNT4とW2KがのDCが共存することを,「混在モード」という.
- W2Kのドメインに移行すると
- ユーザアカウントやグループは,「Usersコンテナ」というオブジェクトに異動される.
- ビルトイン(administrator等最初からある)アカウントやグループは,「Builtinコンテナ」に移動される.
- 必要なスペック
- Windows2000 Advanced Server
- 必要なスペック
- Pentium 166MHz以上.SMPで8CPUまでサポート.
- メモリ 64MB以上.8GBまでサポート.
- 1.2GB以上のハードディスク.
- AdvancedServerでは
- Serverと同じ機能を持ち,2ノードのクラスタや,ネットワーク負荷分散機能を持っている.
- 必要なスペック
- Windows2000 Datacenter Server
- 必要なスペック
- Pentium 166MHz以上.SMP 32CPUまでをサポート.
- メモリ 64MB以上.64GBまでサポート.
- DatacenterServerでは
- AdvancedServerの全ての機能を持ち,ハードウェアとともに出荷される製品である.
- 必要なスペック
3.無人インストール
- 無人インストールとは,応答ファイル(UNAATTEND.TXT:Uniquencess Database File(UDF))を作成し,winnt.exeやwinnt32.exeを使って,インストールの自動化を行う手法.
3.1.UDFファイルの作成について
- UDFは,テキストファイルなので,メモ帳などで集することができる.
- リモートインストールサービス(RIS)や,ディスクイメージ用のUDFファイルの作成も可能である.
- セットアップマネージャを使用して,UDFを作成することができる.
- セットアップマネージャは,デフォルトではインストールされない.
- CD-ROMの\support\tool\deploy.cabに入っているので,次のファイルを取り出す.
- setupmgr.exe
- setupmgx.dll
- ハードディスクの適当な場所に置いておく.
- CD-ROMの\support\tool\deploy.cabに入っているので,次のファイルを取り出す.
- セットアップマネージャでは,次の項目を設定することができる.
- 基本情報
- 名前と組織
- ライセンスモード(Serverのみ)
- コンピュータ名
- Administratorパスワード
- ディスプレイの設定
- ネットワークの設定
- 参加するドメインおよびワークグループ名
- タイムゾーン
- オプション
- テレフォニー
- 地域
- 言語
- ブラウザとシェルの設定
- インストールフォルダ
- プリンタ
- 初回ログオン時に一度だけ実行するコマンド
- 配布フォルダ
- 大容量記憶装置ドライバ(Plug&Playで認識できないようなもの)
- HAL
- 追加コマンド
- OEMブランドのロゴ
- 追加ファイルやフォルダ
- 応答ファイル名
- セットアップファイルの場所
- 基本情報
- セットアップマネージャは,デフォルトではインストールされない.
- プロダクトキー
- プロダクトキーは設定できないため,メモ帳などで修正する必要がある.
3.2.ディスク複製
ディスク複製とは,共通のマシンを大量に導入するときに有効な手法で,モデルマシンにインストールしてそれをイメージ化したものをインストール元ファイルとすることが可能.
- ディスク複製の特徴は次のとおり.
- 応答ファイルと組み合わせる事で,自動化が可能.
- 同じ設定のコンピュータを作成できる.
- インストールする時間が短い.
- 手順
- モデルPCに,Windwos2000をインストールする.
- sysprep.exeを実行して,モデルPCにある固有の情報(SID,コンピュータ名等)を削除する.
- ディスク複製ツールを使用て,イメージファイルを作成し,ネットワーク経由で別のファイルサーバ等に格納する.
- ディスク複製ツールで,新規PCのディスクにイメージをコピーする.
- 新規PCを起動すると,セットアップが起動する.
- あらかじめ,フロッピーディスクにに応答ファイルのファイル名をwinnt.sifとして格納しておけば,自動的に無人インストールが行われる.
3.3.リモートインストールサービス(RIS)
RISとは,ネットワーク起動できるPCで利用可能で,ActiveDirectoryにあるRISに接続してインストールイメージを取得してインストールする機能である.
- 要件
- RISがを使うには,次の要件を満たしていなければならない.
- サーバ
- ActiveDirectoryによるドメイン
- DNSサーバ
- DHCPサーバ
- RISを実行するマシン
- NTFSでフォーマットされた2GB以上の空き容量が必要.
- その領域は,システムドライブであってはならない.
- ユーザが応答ファイルを利用するために,適切なアクセス権が必要.
- クライアント
- NetPC仕様を満たしている.
- PXE(Pre-Boot Execution Environment)
V0.99以降
- NICにBootROMが搭載されて,BIOS設定によってNICからPCを起動できる規格.
- RISクライアントとしてサポートされているNICを起動FDからブートできるPC.
- この起動FDを作成するには,RISサーバ上にあるrbfg.exeコマンドを使用する.
- サーバ
- RISでインストールできるのは,Windows2000 Professionalのみ.
- RISがを使うには,次の要件を満たしていなければならない.
- イメージとして使用できるのは,次の2つ.
- CDイメージ
- RISサーバによってネットワークでフルセットアップを行える.
- セットアップマネージャを使うことで,UDFファイルを使用して無人インストールが可能.
- 次のような特徴がある.
- 異なるHALを持つPCに適用可能.
- RISサーバを構成するときにデフォルトのイメージが作成される.
- UDFによるカスタマイズが可能.
- ネットワーク経由でセットアップが可能.
- RIPrepイメージ
- 手順
- モデルPCを作成して,アプリケーションもインストールを行う.
- 正しく稼働することを確認する.
- RISサーバ上に,CDベースのイメージを作成しておく.
- RISサーバに接続して,RISサーバ上のRIPrep.exeを実行する.
- RIPrep.exeでは,PC独自の情報を削除して,サーバ上にイメージを作成する.
- RISクライアントは,PXEブートかFDにより起動してRISサーバに接続し,自分にあったイメージを選択する.
- 特徴
- アプリケーションのインストールも可能.
- RIPrepイメージを適用できるのは,同じHALを持つPC.
- UDFによる無人セットアップが可能.
- 手順
- SIS(Single Instance Store)
- SISを使うと,重複するイメージファイルをまとめることができ,複数イメージを使用する場合にディスク容量を減らせる.
- RISサーバ上に複数のイメージが格納されているときに効果がある.
- BINL(Boot Information Negotiation Layer:ブート情報ネゴシエーションレイヤ)サービス
- DHCP(PXE)の応答要求をリスニングする.
- TFTPD(単純ファイル転送プロトコルデーモン)サービス
- クライアントへのリモートインストール処理を開始するために必要な初期ファイルをダウンロードする.
- CDイメージ
4.インストーラパッケージ
- Windows2000インストーラパッケージファイルを入手すると,ActiveDirectoryのグループポリシーを設定することによって,AD内のWindows2000にアプリケーションソフトのインストールが行える.
- グループポリシーを使用したインストールには,次の2つの方法がある.
- ユーザへの割り当て
- ユーザが次回ログオンする時に,構成されたアプリケーションが通知される.
- アプリケーションは,スタートメニュー内にアイコンが置いてある.
- ユーザがメニューからアイコンを選択して起動する時に,インストールされる.
- あるいは,そのソフトに関連付けられたファイル(拡張子)が選択されたときにインストールされる.
- コンピュータへの割り当て
- 安全に実行できるときに告知される.
- 「安全な時」とは,普通は,コンピュータの起動時など,競合するアプリケーションが実行されていない時.
- ユーザへの公開
- 「公開」されたアプリケーションは,一見,コンピュータにインストールされているようには見えない.(スタートメニュー等に登録されない)
- コンパネの「アプリケーションの追加と削除」やファイル拡張子が選択されたときにインストールされる.
- ユーザへの割り当て
- アプリケーションの展開で利用するファイルの拡張子は次のとおりである.
種類 | 拡張子 | 説明 |
---|---|---|
インストーラ パッケージ |
.msi |
特定のアプリケーションをインストールするためにソフトベンダから提供される. ソフトの配布ポイントに,このファイルと関連するファイルを置いておく. |
トランス フォーム |
.mst | 割り当てや公開ので使用するカスタムセットアップのバリエーションを指定できる. |
パッチ | .msp | バグやServicePack,HotFixなどのファイルを配布するための形式. |
.Zapファイル | .zap | インストーラパッケージが構成されていないソフトに対して,公開を行う場合に使用するもので,アプリケーションのインストール方法などを記述したテキストファイルである. |