NFSサーバとクライアント
〜Solaris編〜
0.改定履歴
- 1998.07.22 初版
- 1998.07.27 マウントの確認の追加
1.はじめに
このドキュメントは,SolarisでNFSを用いて,マウントされる側(NFSサーバ),マウントする側(NFSクライアント)の,それぞれの方法(コマンド)を記述する.
2.NFSサーバとNFSクライアント
NFSとは,Network File Systemの略で,Sun Microsystemsが開発し,仕様を公開したため,普及しているトファイルシステムの一種である.
NFSを構成するのは,ローカルのファイルシステムをネットワークに公開する側の“NFSサーバ”と,公開されたファイルシステムを,まるでローカルのファイルシステムのようにマウントする“NFSクライアント”で構成される.
3.NFSサーバ
3.1.共有する
共有を行うには,/usr/sbin/shareコマンドを実行する. たとえば,一番手っ取り早いのは,次のように何もオプションを付けずに実行することである.
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これで,ディレクトリ/usr/localが,全NFSクライアントに対して読み書き許可のあるNFSファイルシステムとして共有の許可を行う.
たとえば,次のようにホスト名を指定すると,共有を許可するホストを特定できる..
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この場合は,duoというホストに,読み書き権限を与えることになる.
複数のホストに対して行うときは,“:(コロン)”でホスト名を続ければよい.
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3.2.オプションの設定
共有を許可する場合,次のようなアクセス権限を設定できる. これは,オプションの"-o"で利用する物である.
オプション | 意味 |
---|---|
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読み書き可能 |
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読み取り専用 |
3.3.現在の共有情報をみる
オプションを何も設定せずに,shareコマンドを実行すると,現在そのマシンで共有しているリソースが表示される.
3.4.共有を解除する
現在共有を許可しているファイルシステムを解除するには,/usr/sbin/unshareコマンドを用いる.
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4.NFSクライアント
4.1.マウントする
リモートマシンが共有している資源に対して,NFSクライアントが接続する事を「マウントする」という.
マウントは,その名の通りmountコマンドを利用する.
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この例では,ホストquadraが共有許可(share)している,ディレクトリ/usr/localを,ローカルの/disk1/localに読み取りモード(Read only)でマウントする事を示している.
ここでいう,ディレクトリ/disk1/localの事を,“マウントポイント”といい,これは空のディレクトリである必要がある. また,mountコマンドを実行する際に,このマウントポイントは,フルパスで指定しなければならない.(相対パスでは不可)
4.2.オプション
shareコマンドと同じように,オプションがあるが,アクセス権限は同じである. ここでは,それ以上のことは触れない.
4.3.マウントを解除する
マウントを解除するには,umountコマンドを利用する.
たとえば,前出のマウントポイント/disk1/localにマウントした資源を解除するには,次のように行う.
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4.4.マウントの確認
マウントされたか否かは,ハードディスクと同じようにdfコマンドを利用することが出来る.
root@duo: df -k ファイルシステム Kバイト 使用済 使用可 使用率 マウント場所 /dev/dsk/c0t0d0s0 288855 43952 216023 17% / /dev/dsk/c0t0d0s6 384871 165645 180746 48% /usr /proc 0 0 0 0% /proc fd 0 0 0 0% /dev/fd /dev/dsk/c0t0d0s4 173015 13726 141989 9% /var /dev/dsk/c0t0d0s7 288855 43952 216023 17% /export/home /dev/dsk/c0t0d0s5 336863 152585 150598 51% /opt /dev/dsk/c0t0d0s3 316279 239221 45438 85% /usr/openwin /dev/md/dsk/d0 7789757 5319262 1691525 76% /raid5 swap 617992 8 617984 1% /tmp quadra:/usr/local 7789752 4895960 2114824 70% /disk1/local root@duo: |