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キメラPowerBookができるまで

キメラPowerBookができるまで


0.更新履歴

  • 2002.05.13 新規作成

1.はじめに

 このドキュメントでは,ある日突然何かに目覚めたアホの話である.

2.ベース選択のウンチク

  • 今回のキメラのベースとして選択したのは,PowerBook165である.
  • このPowerBook165自体も,ある意味レアで,日本では市販されていないモデルである.
  • かといって輸入物でもない.
  • なんでも,1993年ごろの大学で,入学の際に推奨パソコン等として学生無理やり買わせていたものらしい.
  • このモデルの良い所は,次のとおりである.
    • グレイスケールSTNの液晶
      • オリジナルのPB170はモノクロTFTだが,このパーツの特徴として経年劣化として15分程度利用していると画面隅っこが黒くなってくるというのがある.
      • よって,描画速度などを考えると,本来ならPowerBook180のTFTを使うべきだが,長期保存用としては,STN液晶のほうが良いと考えた.
    • メモリ最大14MB
      • PB170やPB145Bなどでは最大8MB. RAM Doublerを仕込んだとしても28MBと16MBでは雲泥の差.
    • 外付けディスプレイに接続可能
      • しかし,PB170の筐体には,ディスプレイポート用の穴がないのでこれがネックになる.
      • 実用性は考えていない.
    • モデム内蔵
      • PB165は,左記のとおり大学向けの出荷で,日本ではモデムが搭載されている.
      • スピードは不明.
    • SCSIディスクモード対応
      • PB100,160,165,165c,180,180c,190xxにある機能.
      • PB150にもあったのかな?
      • オリジナルのPB170には無い機能で,外付けCD-ROMを実家においている関係上,この機能があるとインストールしやすい.
    • ADBポート
      • マウスやテンキーを付けるために必要・・・かもしれないが,それは主な目的ではない.
      • 外付け装置を付ける際に,外部電源として利用しているものがあるので,このポートがついているほうが良い.
      • PB150では,このポートが無い.
  • メモリを最大40MB搭載可能なPB150の方がベースとして向いているような気もしてきた.

3.PB165の改造前の姿

  • 液晶画面下に記述してある機種名が唯一の判別材料.

  • これが最後の姿.
  • この商品は,YahooAuctionで5000円で落札.
  • このモデル,けっこう出品されているが不人気のためかあまり売れてない模様.

4.この改造の難点 その1

  • オリジナルのPB165では,外部ディスプレイ用のこのようなポートがある.
  • その下にあるのが,マイクと外部スピーカー用の端子.

  • これが分解したときの図.
  • 外部ディスプレイポートは,ドータカードについている.
  • そのままだと,マイク&スピーカー端子が筐体に接触してしまい収まらないので,この黒いクッションみたいな部分を取り除く.
  • セロテープ?で張ってあるだけなので,簡単に取り外すことができる.

  • むりやりPB170の筐体に押し込むと,外部ディスプレイポートのみならずマイクとスピーカーもつぶれてしまう.

  • これがちょっと離れた図. モデムポートがあるのがわかる.

5.この改造の難点 その2

  • 残念ながら,液晶の精度調整部分が,STNモデルでは2つある.

  • PB170では,TFTなのでバックライトの光度を調整するだけなので,部品が1つである.
  • 接続部分は同一のものなので,きれいにこの赤い部品を分割すれば,もうちょっと見栄えが良くなるとおもう.
  • が,きれいに分割する手段を考えないと,1発勝負で代替部品が無いし.

  • あと,このディスプレイのヒンジ部分.
  • オリジナルは黄色だが,この部品が無いので元のグレーの部品を使っている.
  • ソフマップで売っていたときは,この部分があるものが19800円の表示だったが,オイラが買うときには残念ながら売り切れていた.

5.この改造の難点 その3

  • もう1つ基盤に手を加えなければいけなかったところ.
  • マザーボードンのバッテリ側にある,白い筐体から出ているネジの接合部分が,165のマザーボードと位置が違うため,ボードを削って接続している.
  • プラモデル作成用のニッパーでじわりじわりと削った.

6.そのほか

  • PowerBookをばらすときは,トルクスドライバが必要である.
  • 最近のモデルは知らないが,簡単に開けてほしくない意気込み?で,T8とT10というサイズのトルクスドライバが必要になる.
  • しかし,今回のようにマザーボードをはずす際には,もう1つ6画レンチが必要になる.
  • マザーボードの,モデムが搭載される部分にその部品が存在している.

  • この黒い部品の隣にある銀色の部品がそれである.
  • この部分が2箇所あるので,必須である.
  • 執筆現在でも,ヨドバシカメラあたりでこのPowerBook開腹用ツールとしてT8とT10のトルクスドライバセットが売られているが,このセットだけでは分解できないことを注意する.

  • オイラは,以前このサイトでプレゼントキャンペーンの景品として使ったこのドライバと同等のものを使って作業を行った.
  • 同型のものが今でも1000円程度で売られている.

7.愛

  • これまでの作業で,不要となった部品がいろいろと出てきた.

  • ほとんどは筐体の屑である.

  • しかし,完成したキメラPowerBookに,その魂は引き継がれるだろう・・・?



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