Sybaseのダンプとロードについて
0.更新履歴
- 2001.06.11 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,Sybaseのデータベース回復手段について説明する.
2.データベースの回復プロセスについて
Sybaseでは,ダンプを行うことによって,データベースのデータを保全しようとしている.
ダンプの方法は2つある.
- データベースダンプ
- データベース全体をダンプする.
- トランザクションログダンプ
- 前回のダンプ以降に発生したトランザクションの情報が書き込まれているものをダンプする.
たとえば,次のように毎日0時にフルダンプ,あとは1時間おきにトランザクションダンプを行っている場合を例にし,2時過ぎにデータベースが壊れたとする.

この場合,データベースの復旧は次のとおりとなり,データベースダンプをロード(戻し)したあと,時間軸にそってトランザクションダンプをロードさせる.

よって,この場合では2時の状態にまで復旧できることになる.
3.Backup Serverについて
Sybaseのバックアップは,Backup Serverという別モジュールが行っており,以下の図の様に動作する.

ダンプの例
- ユーザから(isqlを使うなどで)のダンプ要求をAdaptive Serverが受け取る.
- Backup ServerにRPCで接続し,ダンプ処理を依頼する.
- Backup Serverは,Adaptive Serverからデータを取り出し,ダンプファイルに書き出す.
4.注意点
- Backup Serverが起動している必要がある.
- 異なるOSの場合のロードはできない.
- masterデータベースのトランザクションログダンプは,シングルユーザモードでのみ可能.
- ユーザのロードを行うときも,シングルユーザモードで行う.