SQL Server2000のデータベースオプション
0.改訂履歴
- 2004.07.31 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,SQL Server2000のデータベースオプションの意味を確認する.
なお,使用しているSQL Server2000は,Windows2000上で稼働しているSQL Server2000 SP3aである.
2.データベースオプションの確認
- Enterprise Managerを使ってデータベースサーバに接続し,データベースのプロパティを確認する.
- 手順については「SQL Server2000でデータベース作成してみる」を参照のこと.
- デフォルトのデータベースオプションのダイアログは以下の通り.
デフォルトの状態
3.データベースオプションの詳細説明
- 前出のダイアログで設定できる項目の意味は次の通り.
カテゴリ | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
アクセス
アクセス権を制限する |
db_owner,dbcreator,sysadmin | 特定権限を持つメンバやグループに所属するユーザのみがアクセスできるように制限する. |
シングルユーザー | データベースに複数ユーザがアクセスできない. | |
読み取り専用 | 更新操作を行わせない. マスタテーブルのみを格納する目的で利用するとオーバヘッドが無いので速い. | |
復旧
モデル |
シンプル(単純復旧) | 最新のバックアップの状態まで復旧することができるモデル. 障害発生時点等,特定の時点に復元することはできない. |
フル(完全復旧) | データベース障害発生時点まで復旧することができるモデル. ・データベースバックアップとトランザクションログバックアップを使用する. ・コミットされているトランザクションを復元できる. ・処理途中だったトランザクションはロールバックされる. |
|
一括ログ記録 | 特定の大量操作に対して,パフォーマンス優先&最小ログ出力を行うモデル. 以下の操作に関してログに記録されない. ・select into ・bcp&bulk Insert ・create index ・textとimage型の操作. 指定日時の復旧はサポートされない. データウェアハウス等のデータロード等を速くしてトランザクション系処理で利用しない場合に有効かも. |
|
設定 | ANSI NULL 既定値 | フィールドのデフォルト設定をNULLとNOT NULLのどちらにするか指定する. SQL Server2000のデフォルトはNOT NULL.この項目をOn(チェック)すると,既定値がNULLに変更される. |
再帰トリガ | 再帰的なトリガ実行を可能にする. | |
統計の自動作成 | 統計情報で不足している物が合った場合に処理中に自動的に統計情報を作成する. | |
統計の自動更新 | 統計情報で不足している物が合った場合に処理中に自動的に統計情報を再作成する. | |
破損ページ検出 | 不完全なページの検出を行うように設定する. | |
自動終了 | データベース利用者が居なくなったら自動的にシャットダウンする. | |
自動圧縮 | データベースファイルを定期的に自動圧縮処理の対処にする指定. | |
引用符で囲まれた識別子を使用 | SQL Serverに引用符に関してANSI規約に遵守するように指定する場合に利用. | |
複数データベースの組み合わせ所有権を許可 | Service Pack3で加えられたセキュリティオプション. 複数データベースの組み合わせ所有権を許可しない事が推奨されている. | |
互換性 | データーベース互換レベル80 | SQL Server2000と同等の動作を行う. |
データーベース互換レベル70 | SQL Server7.0と同等の動作を行う. | |
データーベース互換レベル65 | SQL Server6.5と同等の動作を行う. | |
データーベース互換レベル60 | SQL Server6.0と同等の動作を行う. |
- パフォーマンスを考えたときに,統計情報は自動作成・更新がどれくらい影響があるのか,気になる...
参考文献
- [INF] SQL Server 2000 Service Pack 3 での複数データベースの組み合わせ所有権の動作の変更点
- SQL Server の旧バージョンとの互換性の詳細