はじめに
iOS7以降とMacOS X 10.7(Lion)以降で使える,ファイル共有機能のAirDropですが,MacBook Air 2011は非対応になっている.Bluetooth 4.0対応のチップを搭載しているにもかかわらず,Appleの戦略的な何かの理由だと思われる. ハードウェア的に対応していてソフトウェアで封鎖しているので,それを対応させようとする人がいて,パッチを作成しているのでそれを使って使えるようにしてみた. 試したのは,MacBook Air 13インチ 2011年モデルで,MacOS X 10.11.5 El Capitanを搭載している.
Continuity-Activation-Toolの入手
次のサイトからパッチを入手する.
https://github.com/dokterdok/Continuity-Activation-Tool
https://github.com/dokterdok/Continuity-Activation-Tool/archive/master.zip
リカバリモードでOSを起動する
El Capitanでは,SIP(System Integrity Protection)という機能によりOSが保護されるようになっている.rootlessとも言われ,rootユーザでもアクセスできないファイルがあるのだけれど,カーネルファイルを入れ替えるので,今回はこれを無効化する必要がある. SIPを無効化するために,OSをリカバリモードで起動する.
OSをシャットダウンして,Command+Rキーを押しながら電源ボタンを押す.するとリカバリモードでOSが起動する.リカバリモードの起動は時間が掛かるので,待つ.
ユーティリティメニューからターミナルを開く.
csrutil disableとコマンドを入力.csrutilはSIPの設定を変更するコマンドで,この場合SIPを無効化する.成功するとSuccessfully disabled System Integrity Protectiion.と表示される.リスタートすることで有効になるとある.
再起動して通常通り起動させる.
El Capitanの状態を確認
パッチを適用する前の状態を確認しておく.まずはOS.
今回対象としているのは,El Capitan 10.11.5を搭載したMacBook Air 2011 13インチだと確認.
ハードウェア情報でBluetoothを確認する.HandoffとInstant Hotspotが「いいえ」となっているが,Bluetooth 4.0であることが確認できる.
Continuity Activation Toolを実行
ダウンロードしておいたContinuity Activation Toolを確認.
実行する.
ターミナルが動く.作業を選択.今回は,Activite Continuityを実行するんどえ1を入力.
USB Bluetooth 4.0ドングルを有効化したい時は,取りはずせと書いてある.Bluetooth 4.0に対応していない機種でUSBドングルを使う場合のことなので,今回は対象外なので,何かキーを押して進める.
環境が適応しているか確認されている.MacOS X 10.11.5はあまりテストされてないけど良いか?と尋ねられているので,Yesを選択する.
処理が進む.
カーネルファイルのバックアップコピーを行っている.少々エラーがでているようだが,バックアップファイルは作られている模様. 自分のホームディレクトリを確認してみる.
MBA13:~ ujpadmin$ ls Ke* KextsBackupAfterPatch: IO80211Family.kext IOBluetoothFamily.kext
KextsBackupBeforePatch: IO80211Family.kext IOBluetoothFamily.kext MBA13:~ ujpadmin $
BeforeとAfterが存在していた.
起動時に自動チェックするか尋ねているので,Yesを選択する.
AirDropが認識されない時の対応方法が記述されている.iCloud アカウントのサインアウト・サインインがかかれている.その他は以下のナレッジベースを参照する事.
iOS デバイスまたは Mac の連係機能の使い方に関するサポート情報 https://support.apple.com/ja-jp/HT204678
なにかキーを押せばOSが再起動される.