日経新聞のメルマガで，こんな見出しがあった．

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金融相、生保10社の業務改善命令解除を示唆

　自見庄三郎金融相は６日、閣議後の記者会見で、保険金の支払い漏れを受けて日本
生命保険など生命保険10社に対して2008年７月に出していた業務改善命令について、
「金融庁として解除の時期について方針を固めていない」と述べた。
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　保険会社が保険金を素直に支払ってないので改善命令がでていたのが元々の問題ですが，この文脈と展開が面白い．
　大臣が「解除する時期は未定」が「示唆」としてとらえられたところが気になった．

　示唆とは「ほのめかす」「それとなく伝える」という意味だけれど，「解除の時期について方針を固めていない」がナゼ「解除を示唆」にあたるのか．

・「解除時期を決めていない」のは解除できない条件が無い，否定条件の否定．
・つまり「いつでも解除できる」という解釈できる．
・他に様々ある中で，こういう発言する事自体が，業界に対するメッセージ．

　いきなり「解除します」というと波風が立つから，先だしでこのような発言をして民意を汲みとるための「探り」なのか．．．

　こんな風に大臣の発言は，その裏の裏を読むように解釈されるので，その意味でよく考えて発言しなければならない．言い換えると，大臣の周りに居る記者は，真意を探ろうと様々な発想や妄想を進めるのが常になっているので，逆にストレートな発言をしてしまうと思わぬ方向に持って行かれるんだろうね．

　さらにさらに「他に様々ある中で，こういう発言」を大臣がしているという事は，業界団体からの申し入れがあったのでしょう．改善命令を受けて３年以上経過，たぶん支払い実績も好転しているのだろうけれど，地震影響とかもあり保険料支払いも辛いので，ちょっと緩めたいな，それくらいの思惑があるんじゃ，なかろうか．
　保険料は「死亡率」で計算されるけれど，やっぱり数万人規模で死者がでていると計算も狂うだろうし．