ブログ - 日本製鉄のUSスチール買収の件
昨年末に気づいたのだけど,米国株式にあるティッカーという記号.例えばAppleだとAPPLとかテスラだとTSLAとなってるやつ.USスチールはXなんだよね. イーロン・マスクが買えばいいのに.
日本でNo.1の日本製鉄が米国第2位のUSスチールの買収計画を発表
雇用が守られるのでUSスチール側も歓迎.
しかし全米鉄鋼労働組合 (USW) が反対.ジョー・バイデンもドナルド・トランプも反対.
USスチールのあるペンシルベニア州は大統領選挙で重要拠点.
買収が失敗すると違約金として日本製鉄は800億円の支払いが必要.
日本製鉄は買収禁止命令を不服として会見でバイデンを呼び捨てで名指ししながら米国を訴えた.
USスチールのライバル企業であるクリーブランド・クリフスのブラジル人社長が,日本製鉄や日本国を汚い言葉を張り上げながら批判した.
最初の買収の時にクリーブランド・クリフスも名乗りを挙げたが金額で競り負けた.
日本製鐵が買収成功するとUSスチール経営者にもお金が入る事になっている.
「日本」製鉄が「US」スチールを買収というのが,安全保障上の懸念とされた.
バイデンは日本と中国の区別がついてない.JAPANじゃなくてNIPPONなので誤認しているという噂も出た
買収が成功しないと工場の縮小とリストラが必要になる.
クリーブランド・クリフスの買収計画では,まさにリストラ.
日本製鉄は大事な製鉄の技術を韓国経由で中国に流したので安全保障上の懸念があるとする意見が.
日本の製鉄会社は,韓国・中国の戦後復興のために迷惑料として技術供与したという意見も.
新日鐵の元社員がポスコに引き抜かれて転職し電磁鋼板の製造技術を漏洩した産業スパイ事件があった.
韓国ポスコから中国宝鋼集団への漏洩があり,そもそも新日鐵から漏洩していた頃が発覚.
時代刺激人 Vol. 182
https://kenja.jp/1104_20171223/2/
引用:
粗鋼生産量だと新日鐵が1位でNKK(現JFE)が2位だったけど,中国に抜かれてしまったと落胆していたのを覚えてる.1994年ごろ? 1997年に仕事をした造船会社の役員の人が飲み会の現場で「船で使う水の侵入を防ぐ分厚いドア,中国製だと1万円だけど日本だと10万円を超える」と価格差を教えてくれた.
鉄板には厚板と薄板があって,6mm以上のものを厚板.車の外装で使われているのは薄板.同じく「ハイテク薄板」これは半導体などで使われるような特殊なもので,技術力が必要.
他者との競争のために,特許申請しないという戦略もあって漏洩しても訴えることができないという話もあった.
ゴーンショックで日産がNKKから鉄を買わないと言い出したのでびっくりしてNKKと川崎製鉄が合併しJFEが誕生.
JFE誕生した頃は,粗鋼生産量は新日鐵と同等だったけど,2019年のデータは日本製鉄が51.68百万トンで3位,JFEスチールが27.35百万トンで11位.USスチールは13.89百万トンで27位.
粗鋼生産量では長らく韓国ポスコだったけど,インド人のミッタルさんが世界中の鉄鋼メーカを買収して巨大化したミッタルが一位に踊り出してアルセロールと合併して登記上はルクセンブルクになってるんだね.
日本の初代首相の伊藤博文は「鉄は国家なり」と言ったけど現代の産業の米の半導体も鉄がなければ作ることができない.
USスチールがクリーブランド・クリフスに買収されたとして,現在の古い設備の更新や高性能な鉄の製造技術を持たない以上,中国やインドの安い鉄板に価格競争力で負けてしまう.
冷静に考えると日本製鐵に買収してもらった方が再生の可能性が高まるけど,日本製鉄が米国政府を訴えても裁判で勝ち目は無さそうだし,もうほっとくしか無いんじゃなかろうか.日本製鉄は諦めないと思うけど.クリーブランド・クリフスが落ち目になったときに丸呑みしてしまうのが一番良いかな.
時代刺激人 Vol. 182
https://kenja.jp/1104_20171223/2/
引用:
ポスコが、ポスコ自身の電磁鋼板技術を中国の鉄鋼大手宝鋼集団に流出させた国家機密漏えい容疑で、元社員を刑事起訴したのだが、何とその元社員が、新日鉄OBの技術者だったことがわかった、というのだ。
しかも、その元社員は、今回の技術流出のきっかけを作り出した人物と同じ新日鉄OBだった。新日鉄は、そのOB技術者が在職時から電磁鋼板技術の仕事に関与していたうえ、退職時に、中核技術の秘密保持契約を結んでいたため、この契約違反部分に関して、技術者OBを社員として採用していたポスコを相手取って、巨額損害賠償訴訟で決着をつけることにした、という。
粗鋼生産量だと新日鐵が1位でNKK(現JFE)が2位だったけど,中国に抜かれてしまったと落胆していたのを覚えてる.1994年ごろ? 1997年に仕事をした造船会社の役員の人が飲み会の現場で「船で使う水の侵入を防ぐ分厚いドア,中国製だと1万円だけど日本だと10万円を超える」と価格差を教えてくれた.
鉄板には厚板と薄板があって,6mm以上のものを厚板.車の外装で使われているのは薄板.同じく「ハイテク薄板」これは半導体などで使われるような特殊なもので,技術力が必要.
他者との競争のために,特許申請しないという戦略もあって漏洩しても訴えることができないという話もあった.
日本の初代首相の伊藤博文は「鉄は国家なり」と言ったけど現代の産業の米の半導体も鉄がなければ作ることができない.
USスチールがクリーブランド・クリフスに買収されたとして,現在の古い設備の更新や高性能な鉄の製造技術を持たない以上,中国やインドの安い鉄板に価格競争力で負けてしまう.
冷静に考えると日本製鐵に買収してもらった方が再生の可能性が高まるけど,日本製鉄が米国政府を訴えても裁判で勝ち目は無さそうだし,もうほっとくしか無いんじゃなかろうか.日本製鉄は諦めないと思うけど.クリーブランド・クリフスが落ち目になったときに丸呑みしてしまうのが一番良いかな.