ヤマハのルータでフィルタ設定の概念を理解する
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- 2008.11.23 新規作成
1.はじめに
このドキュメントでは,ヤマハのルータで,ファイアウォール機能であるパケットフィルタの設定を行う為の考え方の説明を行う.
なお,対象となるのは業務用ルータとされているRTX1000,RTX1100と,ブロードバンドルータとしてうられているネットボ ランチRT58iで動作する事を確認している.
2.インとアウトの概念
- ヤマハのルータでフィルタを設定するには,まずINとOUTの概念を理解する必要がある.
- INとOUTとはデータが流れてくる方向を示しているものとなる.
- 一番簡単に示したのが下記の図である.

- ルータに対してデータが入ってくる方向が,INとされ,データで出て行くときがOUTとなる.
3.RT58iの場合
- ヤマハのブロードバンドルータのRT58iで接続する場合,大きく次のような接続形態となる.

- RT58iの場合は,WANポートとLAN1ポートを搭載しており,2つのネットワークを接続する事が可能となっている.
- この2つのポートでINとOUTの方向を示したのが,次の図である.

- ここで注目したいのは,LANにあるクライアントが,インターネット(ここではWAN)からデータを取り出そうとした場合,パ ケットはルータを経由する際にINとOUTの方向が変わるという事.
- 図に書くと,WANからデータがルータにINして,ルータからはクライアントにOUTするという事で分かりやすいが,INと OUTが混乱しがちである.
- ルータに入るのがIN,ルータから出て行くのがOUT.これを忘れない様にする.
4.RTX1000/RTX1100の場合
- RTX1000/RTX1100の場合はLANポートが3つあるので,次のようにネットワークを構成する事ができる.

- この場合,各ポートのINとOUTの関係は次の様になる.

- フィルタを設定するには,これらの方向を正しく理解しておく必要がある.