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ヤマハのルータでDHCPサーバ設定

ヤマハのルータでDHCPサーバ設定


0.改訂履歴

  • 2008.11.26 新規作成

1.はじめに

 このドキュメントでは,ヤマハのルータRTおよびRTXシリーズで,DHCPサーバをセットアップする手順を説明する. 利用したルータはRT58iおよびRTX1100だが,RTX1000,RTX1500,RTX1200でも動作は同じだと思われる.

2.DHCPサーバの基本設定

  • DHCPサーバでは,まず配布するIPアドレスのスコープ(範囲)を定義する.
  • まず,次の様に定義する.
dhcp scope 7777 192.168.0.2-192.168.0.253/24
  • ここでは,スコープにIDとして任意の数値7777をつけて定義をしている.
  • 配布するIPアドレスの範囲を,192.168.0.2〜192.168.0.253までとし,サブネットマスクを24ビットなので255.255.255.0として定義する.
  • 次に,DHCPサーバを起動する.
dhcp service server
  • これでDHCPサーバが起動している.

3.DHCPサーバのステータスを確認する

  • DHCPサーバが稼働したか,ステータスを確認する
# show status dhcp
DHCP Scope number: 7777
Network address: 192.168.0.0
Leased address: 192.168.0.3
(type) Client ID: (01) 00 25 03 89 36 01
 Host Name: neptune
Remaining lease: 2days 2hours 31min. 5secs.
All: 9
Except: 0
Leased: 1
Usable: 8
#
  • 既に配布されているので,DHCPサーバが稼働している事が分かる.

4.DHCPの配布オプション

  • 次の様に定義すると,スコープの中で配布しないIPアドレスを指定できる.
dhcp scope 7777 192.168.0.2-192.168.0.253/24 except 192.168.0.10-192.168.0.12
  • デフォルトゲートウェイは,デフォルトではLANについているIPアドレスとなるが,明示的に指定する事もできる.
dhcp scope 7777 192.168.0.2-192.168.0.253/24 except gateway 192.168.0.1 
  • 両方既述すると,次の通り.
dhcp scope 7777 192.168.0.2-192.168.0.253/24 except 192.168.0.10-192.168.0.12 ga
teway 192.168.0.1
  • 最大リース期間を指定する.
dhcp scope 7777 192.168.0.2-192.168.0.253/24 expire 12:00 
  • この例では12時間0分となっている.指定しなければ,72時間がデフォルトとなっている.

5.MACアドレスを使って,配布するアドレスを予約する

  • MACアドレスを登録し,配布するIPアドレスを固定的に設定する.
dhcp scope bind 7777 192.168.0.40 ethernet 00:1e:01:88:c2:c0
  • ここでは,設定するスコープ番号(7777)と,配布したいIPアドレス,配布するマシンのMACアドレスを指定している.
  • なお,DHCPスコープの定義を変更したら,このbindでしてある内容がクリアされてしまうので注意する.

6.DHCPサーバのその他設定

  • リリースするIPアドレスに重複があるか確認する.
dhcp duplicate check 100 off
  • この例では,100ミリ秒毎にLAN内をチェックし,LAN外(DHCPリレーエージェント経由)のチェックはOFFとする.
    • DHCPリレーエージェントとは,セグメントを超えた所にあるネットワークでDHCP配布を受ける為のルータ越えの仕組み.
  • DHCPサーバの動作方法を指定する.
dhcp server rfc2131 compliant on
  • この設定では,RFC2131準拠となる.指定しない場合はRFC1541準拠.

7.DHCPクライアントに配布済の強制的にリリースする

  • DHCPサーバ上でリリース(配布)済となっているIPアドレスを,強制的に解放する.
  • まずは,現在のDHCP配布状況を確認する.
  • # show status dhcp summary 
    DHCP Scope number: 7777
    1: 192.168.0.40: 00:1e:01:88:c2:c0, mbp17
    DHCP Scope number: 8888
    1: 192.168.99.3: 00:01:89:36:03:25, neptune
    #
    • ここでは,このneptuneというホストが持っているIPアドレスをリリースする.
    • neptuneが所属しているスコープを参照してみる.
    # show status dhcp 8888 
    DHCP Scope number: 8888
    Network address: 192.168.99.0
    Leased address: 192.168.99.3
    (type) Client ID: (01) 11 03 89 36 25 01
    Host Name: neptune
    Remaining lease: 2days 2hours 31min. 5secs.
    All: 9
    Except: 0
    Leased: 1
    Usable: 8
    # s
    • 放置しておくと,このまま約二日はリリースされない.
    # dhcp manual release 192.168.99.3 
    #
    • リリースされたか,確認する.
    # show status dhcp summary 
    DHCP Scope number: 7777
    1: 192.168.0.40: 00:1e:01:88:c2:c0, mbp17
    DHCP Scope number: 8888
    #
    • 消えている事が分かる.

    8.強制的にIPアドレスの配布(リース)を行う

    • 接続されていない場合でもIPアドレスを配布する.
    • 配布する為には,MACアドレスが必要となる.
    • まずは,現在の状態を確認する.
    # show status dhcp summary 
    DHCP Scope number: 7777
    1: 192.168.0.40: 00:1e:01:88:c2:c0, mbp17
    DHCP Scope number: 8888
    #
    • 強制的に,配布する.
    # dhcp manual lease 192.168.0.100 00:11:22:33:44:55 
    #
    • 追加された事を確認する.
    # show status dhcp summary 
    DHCP Scope number: 7777
    1: 192.168.0.40: 00:1e:01:88:c2:c0, mbp17
    2: 192.168.0.100: 00:11:22:33:44:55
    DHCP Scope number: 8888
    #




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