ブログ - レジリエンスの諸相 第3回 遺伝子から見た類人猿と人の心のレジリエンス
サイバーレジリエンスという言葉も最近耳にすることが多い気がする.そしてミトコンドリアDNAは,「山梨キャンプ場女児失踪事件」でも注目されたものなのでタイムリー.講義自体は2018年のものだけどね.
ドラマ高校教師の中で,真田広之に向かって大学教授の小坂一也が「生物学の進化の過程の中で愛などは意味を持たない.概念に過ぎない.」と言っていたのを思い出す.その概念が人間の行動,生存に大事なんだなぁ.
ドラマ高校教師の中で,真田広之に向かって大学教授の小坂一也が「生物学の進化の過程の中で愛などは意味を持たない.概念に過ぎない.」と言っていたのを思い出す.その概念が人間の行動,生存に大事なんだなぁ.
• 遺伝子 動植物が持っているが,並びだけが違う.
• フンには腸内細胞の一部がついているのでのDNAがわかる.
○ 食べているもの
○ 家族
• ミトコンドリアDNAやマイクロサテライトDNAは機能を持たない
○ →変異や繁殖には影響しない.
• 遺伝子からのアプローチ
○ 性格
§ レジリエンスに影響.環境,遺伝
§ セロトニントランスポーター遺伝子
□ 遺伝子が短い
□ 不安を感じやすい遺伝子
□ セレトニンの数が変わってくる
§ ドーパミン受容体
□ 遺伝子が長いタイプ
□ 好奇心を持ちやすい
§ 類人猿は今を考え,ヒトは先のことを考える.
§ アンドロゲン受容体
□ アンドロゲンが長いと攻撃性が低い.
□ ヒトは他の霊長類より攻撃性が少ない.
□ ただし類人猿は社会システムを構築しているので少ないかも.
§ オキシトシン
□ 愛情ホルモン
○ 集団構造
§ DNAで受け継がれる
□ 母親からはミトコンドリアDNA
□ 父親から息子にはY染色体
® Y染色体上にマイクロサテライトDNAがある
□ DNAでたどることができる
§ 類人猿
□ オスが移動してメスが群れに残る 日本猿
□ メスが移動してオスが残る チンパンジー
□ オラウータンは単独
□ ペア型 テナガザル
○ 血縁
§ 遺伝マーカー
§ チンパンジーのボスは群れの50%の父親.
□ No.2以下のオスにも繁殖のチャンスはある
§ テナガザルの10%はペア外のオス
§ 見かけの社会構造と遺伝構造が一致してない場合がある
○ まとめ
§ 性格
□ 関連する遺伝子を種間や個体間で比較することで
® ヒトのレジリエンス機能の個体差や進化的背景を探る
§ 集団構造,血縁
□ 集団間の移動,血縁集団と社会集団,繁殖成功などを解明して
® ヒト社会のレジリエンス機能の基盤を探る
• ヒトの遺伝的多様性
○ 個人差から見るとどちらの多様性が大きいか
§ ミトコンドリア遺伝子から見ると
□ 人口の多い人間
® 個体差は少ない
® 世界中に住んでいる
□ ゴリラやチンパンジー
® 個体は少ないが個体差が大きい
® 熱帯に住んでいる
○ 分布の広さや個体差から見てこの差は説明できるか
§ 地域
□ 肌の色,頭蓋骨の形態など
□ 現代人は差が少ない
○ ヒトが示す遺伝的多様性の特徴の原因は何か
§ 地域集団
□ ヒトは類人猿より遺伝子多様性が低い
□ 遺伝子的に見るとヒトの地域差は
® 身体的特徴や文化の違いとは対照的に小さい
□ →ヒトは高い適用力.環境を変える力がある.
® 衣服を作る,家を作るなど.
® 非遺伝的な伝達手段(言語)で伝えている.
○ 肌の色
§ 肌の色などは変えていかなければ生存ができなかったであろう.
§ 肌の色の地域差
□ 4つくらいの遺伝子
○ 病気
○ 味覚 苦味
○ 乳糖不耐性
§ 食生活の変化
□ 乳を分解する
□ 糖分を消化する
○ 遺伝子を変えて行った
○ 性格は,ヒトの方が多様性が多い場合もある