ブログ - モバイルコンテンツ審査・運用監視機構
モバイルコンテンツ審査・運用監視機構
未成年に対する有害情報を見せない様に排除するフィルタリングについて,初めて認定業者がでたとニュースになりました.
青少年が閲覧しても問題ない5サイト、EMAが初認定--GREE、魔法のiらんどなど
この認定団体は,モバイルコンテンツフォーラム(MCF)の岸原氏が代表を務める団体です.
有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)
http://www.ema.or.jp/
記事によると非公式サイトとして一番大きな「モバゲー」は審査中のようですが,実際問題としてGREEと「魔法のiらんど」が「問題ないサイト」とされていますが,安心できるサイトかどうかとイコールではありません..
実際には,審査団体であるEMAは,安全を保障している訳ではなくて,以下にある22の項目を審査しているだけです.
コミュニティサイト運用管理体制認定基準(平成20年6月30日)
http://www.ema.or.jp/dl/communitykijun.pdf
この22の審査項目をみていると,利用規約は方針の明示等,ちょっとしたページの置き換えで対応できる物と,自己申告による生年月日情報の入手というこれまで取得してない場合はアクセス時に催促する様にページを改変したりするシステム修正が必要だったり,サイトパトロールや緊急連絡網の設置も必要になります.
コミュニティサイトはCGM(コンシューマ・ジェネレーテッド・メディア)なので管理監視対象がどんどん増えるタイプですから,これは大変です.
準拠するには,大手だと自前でやれるかもしれませんが,SMB(Small Middle Business)企業では外部に委託することになるでしょう. 実際,モバゲーのDeNAでは新潟に300人体制で監視強化とニュースになりましたし,楽天の「前略プロフ」や学校裏サイトはガイアックスが監視を受注しています.
DeNA、新潟市に300人体制の「モバゲー」パトロールセンター設立へ
楽天とガイアックス、「前略プロフィール」の監視強化で連携
じゃぁ,こういう監視・管理体制を確立して,EMAの審査で合格して,どうなるのかというと,現在はどうにもなりません.
ケータイ向けサービスでは,総務省等が主導した事で,各ケータイキャリアでフィルタリングサービスが始まりました.
携帯電話のフィルタリングサービス--総務省、警察庁、文科省が合同で啓発要請
この時のフィルタリングの方式が,ホワイトリスト方式でした. 通信キャリアが認定した公式サイトを中心とした無害なサイトをリスト管理する方式です.
つまり,最初はこの公式サイト以外ではホワイトリストに登録してもらう必要があり,「有害ではない」と誰かが判断する必要があって,その役割を担う為にEMAが設立されているという事になります.
今のところ,通信キャリアがこのEMAの審査結果によってホワイトリストに追加されるようになるとは明言されて無いのですが,以下のEMAの設立趣意書をみると,ドコモ,KDDI,ソフトバンクモバイルが参加しているので「参考にする」事は期待できるでしょう.
モバイルコンテンツ審査・運用監視機構 設立趣意書
http://www.ema.or.jp/prospectus/index.html
ちなみに,各キャリアは,ブラックリスト方式に変更を発表しています.
ドコモ、未成年向けフィルタリングでブラックリスト自動適用へ
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/40921.html
au、10月より未成年向けフィルタリングでブラックリスト適用
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41230.html
ソフトバンクモバイルは,もともとブラックリスト方式を基本としていました.
「ホワイトリストは、盆栽の庭」――ソフトバンクはブラックリストをメインに
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0802/07/news138.html
システム運用面から見ると,ファイヤーウォールを設定する場合は拒否するリストの方が少なそうなので,ブラックリスト方式の方が運営が楽だなぁとは思いますけどね.
ということでこのEMAという団体に関しては,政府と通信キャリア,通信キャリアとコンテンツプロバイダの間を取り持つ位置づけにあるのですが,審査料や定期監視サービスの受託等を考えると,コミュニティサイトを運営しているコンテンツプロバイダにとってはMCFに続く税金的な支出となりますね.
未成年に対する有害情報を見せない様に排除するフィルタリングについて,初めて認定業者がでたとニュースになりました.
青少年が閲覧しても問題ない5サイト、EMAが初認定--GREE、魔法のiらんどなど
この認定団体は,モバイルコンテンツフォーラム(MCF)の岸原氏が代表を務める団体です.
有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)
http://www.ema.or.jp/
記事によると非公式サイトとして一番大きな「モバゲー」は審査中のようですが,実際問題としてGREEと「魔法のiらんど」が「問題ないサイト」とされていますが,安心できるサイトかどうかとイコールではありません..
実際には,審査団体であるEMAは,安全を保障している訳ではなくて,以下にある22の項目を審査しているだけです.
コミュニティサイト運用管理体制認定基準(平成20年6月30日)
http://www.ema.or.jp/dl/communitykijun.pdf
この22の審査項目をみていると,利用規約は方針の明示等,ちょっとしたページの置き換えで対応できる物と,自己申告による生年月日情報の入手というこれまで取得してない場合はアクセス時に催促する様にページを改変したりするシステム修正が必要だったり,サイトパトロールや緊急連絡網の設置も必要になります.
コミュニティサイトはCGM(コンシューマ・ジェネレーテッド・メディア)なので管理監視対象がどんどん増えるタイプですから,これは大変です.
準拠するには,大手だと自前でやれるかもしれませんが,SMB(Small Middle Business)企業では外部に委託することになるでしょう. 実際,モバゲーのDeNAでは新潟に300人体制で監視強化とニュースになりましたし,楽天の「前略プロフ」や学校裏サイトはガイアックスが監視を受注しています.
DeNA、新潟市に300人体制の「モバゲー」パトロールセンター設立へ
楽天とガイアックス、「前略プロフィール」の監視強化で連携
じゃぁ,こういう監視・管理体制を確立して,EMAの審査で合格して,どうなるのかというと,現在はどうにもなりません.
ケータイ向けサービスでは,総務省等が主導した事で,各ケータイキャリアでフィルタリングサービスが始まりました.
携帯電話のフィルタリングサービス--総務省、警察庁、文科省が合同で啓発要請
この時のフィルタリングの方式が,ホワイトリスト方式でした. 通信キャリアが認定した公式サイトを中心とした無害なサイトをリスト管理する方式です.
つまり,最初はこの公式サイト以外ではホワイトリストに登録してもらう必要があり,「有害ではない」と誰かが判断する必要があって,その役割を担う為にEMAが設立されているという事になります.
今のところ,通信キャリアがこのEMAの審査結果によってホワイトリストに追加されるようになるとは明言されて無いのですが,以下のEMAの設立趣意書をみると,ドコモ,KDDI,ソフトバンクモバイルが参加しているので「参考にする」事は期待できるでしょう.
モバイルコンテンツ審査・運用監視機構 設立趣意書
http://www.ema.or.jp/prospectus/index.html
ちなみに,各キャリアは,ブラックリスト方式に変更を発表しています.
ドコモ、未成年向けフィルタリングでブラックリスト自動適用へ
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/40921.html
au、10月より未成年向けフィルタリングでブラックリスト適用
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41230.html
ソフトバンクモバイルは,もともとブラックリスト方式を基本としていました.
「ホワイトリストは、盆栽の庭」――ソフトバンクはブラックリストをメインに
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0802/07/news138.html
システム運用面から見ると,ファイヤーウォールを設定する場合は拒否するリストの方が少なそうなので,ブラックリスト方式の方が運営が楽だなぁとは思いますけどね.
ということでこのEMAという団体に関しては,政府と通信キャリア,通信キャリアとコンテンツプロバイダの間を取り持つ位置づけにあるのですが,審査料や定期監視サービスの受託等を考えると,コミュニティサイトを運営しているコンテンツプロバイダにとってはMCFに続く税金的な支出となりますね.