UJP - 豊田自動織機のTOBに関する株価急落

Life is fun and easy!

不正IP報告数

Okan Sensor
 
メイン
ログイン
ブログ カテゴリ一覧

  • カテゴリ 投資で凍死 の最新配信
  • RSS
  • RDF
  • ATOM

ブログ - 豊田自動織機のTOBに関する株価急落

豊田自動織機のTOBに関する株価急落

カテゴリ : 
投資で凍死
ブロガー : 
ujpblog 2025/6/6 11:17
 親子関係じゃ無いけど,豊田自動織機の自動車部門から分社独立したのがトヨタ自動車なので,源流の会社.豊田自動織機はトヨタ不動産を中心とするトヨタグループによるTOBに賛成し,上場廃止になることが発表された.
 そこで話題になったのがTOB価格.これが安い.それを悲観して株価が豊田自動織機の株価が急落.



 しばらく前からトヨタ自動車が(親会社的な)源流となる豊田自動織機をTOBするニュースはあったので,ここの所株価がずっと上がってた.


 6ヶ月チャートで見ると今年4月の一番安いところからだと1.8倍.しかしTOB価格の発表で1.6倍まで下落.これが安すぎるとして話題.




 パープレにまとめてもらった.
引用:
豊田自動織機のTOB価格とPBRの乖離

TOB価格の概要

 豊田自動織機(6201)のTOB(株式公開買付け)価格は1株16,300円と設定されました。
 しかし、TOB発表時点(2025年6月3日)での市場株価は18,400円と、TOB価格を約11.4%上回る水準でした。
 通常、TOB価格は市場価格にプレミアム(上乗せ)が付くのが一般的ですが、今回は逆に市場価格を下回る「逆プレミアム」となり、投資家から強い不満が噴出しています。

PBR(株価純資産倍率)との乖離

 豊田自動織機の直近のPBR(2024年3月期実績)は0.80倍とされています。
 これは、TOB価格16,300円が純資産価値に対して割安な水準であることを示しています。
 一般的にPBRが1倍を大きく下回る場合、企業の資産価値に対して株価が低く評価されているとされ、今回のTOB価格も理論株価(PBR基準)と大きな乖離があると指摘されています。

理論株価・目標株価との比較
 株予報Proによると、豊田自動織機の理論株価(PBR基準)は16,260円で、TOB価格とほぼ同水準ですが、これは過去の株価や資産価値を基準にしたものです。
 一方、アナリストの目標株価平均も16,228円と、TOB価格とほぼ一致しているものの、市場株価や直近の上場来高値(18,400円)とは大きなギャップがあります。

市場・投資家の反応と背景
 今回のTOB価格設定について、企業側は「報道前の株価から見れば23%以上のプレミアムが付いている」と説明していますが、発表直前の株価と比べるとディスカウントとなっているため、投資家からは「安すぎる」との批判が強まっています。
 特に、資産価値(隠れた土地などの含み益)を考慮すると、PBR0.8倍でのTOBは割安すぎるとの声が多く、アクティビストファンドなども反対姿勢を示しています。

まとめ表:主な価格指標と乖離状況

指標 金額(円) TOB価格との差異
TOB買付価格 16,300 –
2025年6月3日終値 18,400 -約11.4%(ディスカウント)
2025年4月25日終値 13,200~13,250 +約23%(プレミアム)
PBR(2024年3月期実績) 0.80倍 1倍未満で割安

結論
 豊田自動織機のTOB価格16,300円は、PBR0.8倍という低水準であり、純資産価値や直近の市場株価と大きく乖離しています。
通常のTOBと異なり、プレミアムどころか市場価格を下回るディスカウントTOBとなったため、資産価値に対して著しく割安な買収価格として投資家から強い反発を招いています

 PBRとは.
引用:
PBR(株価純資産倍率)とは、「Price Book-value Ratio」の略で、株価が1株あたり純資産(BPS: Book-value Per Share)の何倍で取引されているかを示す指標です
 豊田自動織機はPBR1倍割れ企業.これは,極端な話で言えば,今すぐ会社を解散し全資産を売却して得た現金を株主に支払った方が株主が儲かるという基準になるという意味.
 TOB時にプレミアムで上乗せされる慣例を期待していた個人投資家からすると,一瞬で11%下落したので大変な被害.

 会社間でTOBが承認されているけど,株主の反対派あり得るのか.

引用:
豊田自動織機の株主構成は?

豊田自動織機の株主構成(2024年3月末時点の主な上位株主とその持株比率)は以下の通りです。

トヨタ自動車:24.20%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口):8.88%
デンソー:6.78%
トヨタ不動産:5.32%
豊田通商:4.99%
日本カストディ銀行(信託口):2.93%
日本生命保険相互会社:2.15%
アイシン:2.15%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY:1.88%
あいおいニッセイ同和損害保険:1.28%
自己株式:4.72%

上位10位の株主で全体の約62.7%を占めており、外国法人の持株比率は23.1%、国内個人は10.0%となっています。
 個人投資家がいくら反対しても,覆ることがない.

ーーーー
 そう言えば,最近似たようなことがあったなと思ったんだけど,日本製鐵による山陽特殊製鋼の買収がそれだった.

引用:
山陽特殊製鋼が新日鐵に買収された時のTOB価格のPBRとの乖離

山陽特殊製鋼(5481)が日本製鉄(5401)に買収された際のTOB価格とPBR(株価純資産倍率)の乖離状況は以下の通りです。

TOB価格の基本情報

買付価格: 1株2,750円
プレミアム率: 発表前日終値(1,945円)比41.39%、発表前週末終値(2,001円)比37.4%

PBRとの乖離分析

PBR(買収時点): 0.66倍
理論株価(PBR1倍基準): 4,166円(2,750円÷0.66)
乖離率: TOB価格が理論株価より約34%低い水準

比較表:主要指標の対比

指標 金額/倍率 TOB価格との関係性
TOB価格 2,750円 基準値
理論株価(PBR1倍) 4,166円 +51.5%
発表前日終値 1,945円 +41.39%(プレミアム)
市場反応(発表後) 2,501円 TOB価格を9.1%下回る

背景と市場解釈

 日本製鉄はPBR0.66倍という純資産価値に対して大幅な割安評価を背景にTOBを実施。同社の資産価値(土地・設備など)を考慮すると、TOB価格2,750円は「過小評価」との指摘がありました。
 市場株価はTOB発表後、ストップ高の2,501円まで急騰しましたが、これはTOB価格を約9%下回る水準で、投資家が資産価値とTOB価格の乖離を認識した反応と解釈されます。
 日本製鉄側は「プレミアム率40%超」を強調しましたが、PBR基準では企業の実質価値に対して34%のディスカウントという逆転現象が生じていました。
この乖離は、M&A戦略において「時価総額ベース」と「純資産ベース」の評価基準が異なることを如実に示す事例となりました。
 山陽特殊製鋼の事例からしても,山は動かないのかな.

引用:
山陽特殊製鋼が新日鐵に買収された時のTOB価格に関する個人投資家の意見は?

 山陽特殊製鋼が新日鐵(日本製鉄)に買収された際のTOB価格(1株2,750円)について、個人投資家の意見は主に以下のような傾向が見られました。
プレミアム自体は高いが…
 TOB価格は発表前日終値(1,945円)に対して約41%のプレミアムが付与されており、表面的には「高い上乗せ」となっています。このため、「短期的な利益確定の機会」として評価する声もありました。

PBR(株価純資産倍率)との乖離に不満
 一方で、買収時点のPBRが0.66倍程度とされ、企業の純資産価値(解散価値)に比べてTOB価格が割安であることから、「資産価値に対して安すぎる」「もっと高く評価されるべき」といった不満や批判の声が個人投資家から多く上がりました。特に長期保有者や資産バリュー投資家からは、「PBR1倍に満たない価格での買収は納得できない」との意見が目立ちました。

上場廃止への懸念

 TOB成立後は上場廃止となるため、「今後の成長や配当を期待していたのに残念」「強制的に売却させられるのは不本意」といった意見も見られました。

売却手続きに関する実務的な意見
 「市場で売るか、TOBに応募するか」といった実務面での質問や、「TOB価格で確実に売りたいなら応募すべき」といったアドバイスも多く見られました。
 総じて、「短期的なプレミアムは評価しつつも、資産価値や今後の成長性を考慮するとTOB価格は割安」と感じた個人投資家が多かったことが特徴です。

 東証の指導があるので,親子上場の解消,持ち合い株の解消があるので,日立製作所やNTTがそれらを着実に実施,進捗させているけれど,日本を代表するこのトヨタや日本製鉄のやっている事を考えると,個人株主には優しくない感じはあるな.次へのステップのために,強く踏み込んで沈んでいるだけかもしれないが.

トラックバック


広告スペース
Google