ブログ - 望郷
コロナ禍以降の初のオカンの実家に帰省する時,最寄駅で電車を降りたら,焚き火の匂いを感じた.何か懐かしい気がした.
この匂いは,幼い頃,祖父母の家に行くとまだ五右衛門風呂で,祖父が夕方になると薪を使って風呂を焚いていた.祖父はどこでもらったか解体した車のリクライニングシートを椅子にして焚き付けをしていた.祖父は米作り,野菜農家,木こりをやってその日の最後の仕事が風呂当番.その時の匂いの思い出.
夕方になると各家庭で釜戸や風呂の火を焚いているので,その香りがするのだと感じた.もしかしてこの田舎なら,まだ薪で焚く風呂があるのだろう.
そんなことを感じて数年.大量に収穫した枯れ草を中庭で燃やすことにした.

枯れ草を燃やす焼却炉は,以前の家で使っていた五右衛門風呂の風呂釜.祖母がゴミを燃やす為に欲しがって買った焼却炉は,10年くらいで鉄が朽ちて崩れてボロボロになってしまったが,この風呂釜を使った焼却炉は壊れる感じがしない.
そして大量にある枯れ草を燃やす.すると懐かしい,あのいつかの電車を降りた時の望郷の匂い.
炎がどんと上がって燃えるときは煙は少なく,しばらくすると炎がおさまり煙がモクモクとくすぶるのだけど,時折吹く風で煙が渦を撒き始め,再び炎が立ち上がる.それを見ながら適宜,草を投入.懐かしい匂いを嗅ぐ.
陽が落ちる頃,熱せされた空気の移動で風が出るけど,その風によって炎が上がり,風によって煙が拡散していく.ああ,この匂い.
オカンに「駅を降りたらこの匂いがするけど,今でも五右衛門風呂で薪で湯を沸かしている家があるのかな?」と訊いたら「ごみ収集が有料になったから燃えるゴミは家で燃やしている人が多い」という衝撃的な回答だった.望郷とは異なるリアル.
この匂いは,幼い頃,祖父母の家に行くとまだ五右衛門風呂で,祖父が夕方になると薪を使って風呂を焚いていた.祖父はどこでもらったか解体した車のリクライニングシートを椅子にして焚き付けをしていた.祖父は米作り,野菜農家,木こりをやってその日の最後の仕事が風呂当番.その時の匂いの思い出.
夕方になると各家庭で釜戸や風呂の火を焚いているので,その香りがするのだと感じた.もしかしてこの田舎なら,まだ薪で焚く風呂があるのだろう.
そんなことを感じて数年.大量に収穫した枯れ草を中庭で燃やすことにした.

枯れ草を燃やす焼却炉は,以前の家で使っていた五右衛門風呂の風呂釜.祖母がゴミを燃やす為に欲しがって買った焼却炉は,10年くらいで鉄が朽ちて崩れてボロボロになってしまったが,この風呂釜を使った焼却炉は壊れる感じがしない.
そして大量にある枯れ草を燃やす.すると懐かしい,あのいつかの電車を降りた時の望郷の匂い.
炎がどんと上がって燃えるときは煙は少なく,しばらくすると炎がおさまり煙がモクモクとくすぶるのだけど,時折吹く風で煙が渦を撒き始め,再び炎が立ち上がる.それを見ながら適宜,草を投入.懐かしい匂いを嗅ぐ.
陽が落ちる頃,熱せされた空気の移動で風が出るけど,その風によって炎が上がり,風によって煙が拡散していく.ああ,この匂い.
オカンに「駅を降りたらこの匂いがするけど,今でも五右衛門風呂で薪で湯を沸かしている家があるのかな?」と訊いたら「ごみ収集が有料になったから燃えるゴミは家で燃やしている人が多い」という衝撃的な回答だった.望郷とは異なるリアル.