今もそうかもしれないけど，私が新人の頃，職場の飲み会の幹事は新人の仕事だというのは暗黙のルール．日時，人数，場所を決めて案内を作って紙で渡して告知するメールやスケジューラがなく携帯電話も普及してない時代．

　当日ドタキャンした人の代金を店側と調整・交渉したり，宴会が始まったらドリンクの注文取りまとめを定期的にやったり遅れて参加したり急遽参加したりする人の席をよういしたり，今は注文用のタブレットがあるけど，半分店員のような動きをしていました．
　飲み会の後半ではチェックリストを片手に集金してまわったり事前にお釣りを用意したり足りないときはお店に両替を頼んだり後で返金することとしてとりあえず万札を受け取ったり上司が少し多く払ったりとそう言うのを調整し，1次会が終わるまでは気が抜けない感じでした．
　そんな感じだったので幹事本人は食事をする時間もなくて良くてビールを1杯飲んでいる程度．会費を払っても元が取れないけれど，これも仕事のうちかなって感じでやっていました．

　そんな時，比較的悪知恵の働く先輩が教えてくれたのは幹事本人の会費．これは一人当たりの徴収額をたとえば500円上乗せで案内すると、幹事の費用を捻出できるようになるし，何かの都合で不足した時も調整できる．追加徴収より印象が良い．上手くやれば黒字になるので幹事が儲かる．これを中抜きと言ってた．

　そして幹事が忙しく飲み食いできないことを見越して，幹事にキックバックしてくれるお店もあった．

　悪知恵先輩はそういうので余剰が出たお金はポケットに入れちゃえと助言してくれたけど，お金にクリアな私は次回の飲み会用資金として別途管理していたな．

　あ，ドタキャン分，お店で支払い不要にできたのにドタキャンした人から徴収してポケットに入れるまでは悪知恵の中にありました．
　まぁ，今考えると業務外時間だけど，それを奉仕活動と捉えるか実質業務時間と考えるかみたいなスタンスの違いもあったかもしれないな．

　政治家のパーティでの中抜きやキックバックが話題なので思い出したのだけど，規模が小さい話だ．